6か月で納車できるケースも 確認を急ぐべし 　発売当初から大人気のスズキの軽本格四輪駆動車「ジムニー」ですが、このジムニーよりも納期がかかるといわれてきたのが、小型車バージョンの「ジムニーシエラ」です。 　2025年1月に待望の5ドア仕様「ジムニーノマド」が発売されましたが、現在は少しは落ち着いたのでしょうか。 【画像】超カッコいい！ これが5ドアの「ジムニーノマド」です！ 画像を見る（30枚以上） 　最新の状況を首都圏のスズキディーラーに聞いてみました。 人気の絶えない「ジムニーシエラ」 　2018年7月にフルモデルチェンジしてから今年で早7年を迎えるジムニー。 　1970年の登場から培ってきた悪路性能や堅牢性に加えて、角張ったデザインに一新したことや、先進機能を強化して時代に合わせたアップデートを図ったことで、人気を博しています。 　いっぽう、デビュー当初から異例ともいえるほど注文が殺到し、しばらくは軽自動車仕様のジムニーで納期1年以上、乗用車（小型車）仕様のジムニーシエラでは1年半以上といわれてきました。 　その結果、中古車価格が高騰し、新車時の車両本体価格（196万円から）を上回る相場で店頭に並んでいる例も珍しくありません。 　そして2025年1月30日、かねてから導入のうわさがあった5ドアロングボディモデルのジムニーノマドがついにデビューしました。 　こちらも発表からわずか5日でおよそ5万台もの注文が入ったとされており、膨大なバックオーダーを抱えた結果、受注停止状態となってしまったのは記憶に新しいところです。 　ちなみに、3ドアモデルのジムニーシエラは日本国内の工場で生産されますが、5ドアモデルのジムニーノマドの生産はインドで行われます。 　そのため、日本に持ち込まれる際には「輸入車」としての扱いとなっています。 　長きに渡り、年単位での納期を余儀なくされてきたジムニーシエラ。ここへ来て、ようやく納期が短縮されてきたとの情報を得ました。 　実際にどうなのか、5月下旬に首都圏のスズキディーラーA店に聞いてみました。 「確かに一時期よりは納期が短縮されつつありますね。それと、（ジムニー）ノマドがデビューしたことにより、（ジムニー）シエラからこちらに変更したお客様もいらっしゃいます。 　使い勝手が良い5ドアのノマドの方がいいというお客様は、納期がかかってもいいのでこちらをお選びになっていますね。 　ちなみに、当店（とその系列店）では、ジムニーシエラは6〜8か月程度でご納車できます」 　また、別のスズキディーラーB店ではこんなコメントをいただきました。 「いわゆる口コミでシエラの納期が短くなったことを知ったお客様が、選択肢のひとつとして候補に挙げてくださるようになりました。 　メーカーやモデルを問わず納車までお時間をいただくようになっている状況をご存知の方も多く、納車まで1年以上というのはさすがに待ちきれないけど、半年くらいであれば待ちます、というお考えのお客様が増えてきた印象です。 　実際、当店ではご納車まで半年程度です。 　実は軽自動車仕様のジムニーの方が納期が長く、こちらは8か月〜1年弱程度お時間をいただいております。ジムニーノマドは、受注停止状態のままです。 　ただ、部品の供給状況などによって変動があるため、ふたたび納期が延びる可能性が充分にあるということはご認識ください」 　このように、今回取材したディーラーではいずれも半年程度の納期でジムニーシエラを購入できるそうです。 　発売当初から続いていた長納期の影響で、「ジムニーシエラは欲しいけれど納期が長いから買わない」とこれまでずっと諦めていた人には、まさに朗報といえます。 　ただし、セールスの方が話してくれたように、ふたたび納期が延びる可能性もゼロではありません。 　また、納期が短くなったことや流通台数が増えてきたことにより、中古車相場も下落傾向にあるようです。 　2025年5月下旬現在、中古車情報サイトには約1500台の現行型ジムニーシエラが流通しています。 　最安値のモデルは130万円程度で販売されているものの、平均価格は250万円ほどと、平均価格の数値は新車以上のプレ値のまま。ただしこれは一部のモデルが平均価格を押し上げているので、実際には200万円前後で販売されている個体も相応にあります。 　ジムニーシエラの新車は高いけど、中古車ならなんとかなりそう、と考えていた人にとっても、購入への現実味が増してきました。 ※　※　※ 　スズキは2025年5月30日、ジムニーノマドの増産を開始すると発表しました。7月から生産台数を月間3300台にするということです。 　順調に増産が進むのであれば、ふたたび納期に変化が生じる可能性もあるので、ジムニーシリーズの新車を検討している場合、販売店に随時問い合わせたほうがよいでしょう。