【スズキ登録車初の電気自動車】コンパクトSUV『eビターラ』登場!後発が出した答えはインド生産、そして?

デザインコンセプトはハイテク&アドベンチャー スズキ初の登録車BEVである『スズキeビターラ』はインドのグジャラート工場で生産されるグローバルカーで、欧州、インドおよびその他の国や地域で販売される。日本も今年度中に導入予定だ。 【画像】スズキ登録車初の電気自動車!コンパクトSUV『eビターラ』登場 全156枚 ボディサイズは全長4275mm、全幅1800mm、全高1640mm(開発目標値)で、2WDと4WDをラインナップ。バッテリー容量は2WDが49kWhと61kWhの2種類で、航続予定距離はそれぞれ400km以上と500km以上。4WDは61kWhのみで、450km以上と発表された。 日本でも今年度中に導入が予定されるスズキeビターラ。同社初の登録車BEVだ。 平井大介 デザインのコンセプトは『ハイテク&アドベンチャー』。まず、ハイテクはEVの先進感を表現。特にヘッドライトやリアコンビランプ周辺がわかりやすく、3点でライン発光する3ポイントマトリックスシグネチャーランプにより、ひと目でeビターラと認識させている。 アドベンチャーはSUVの力強さを表し、冒険心を刺激する力強い佇まいを目指した。フェンダー周辺の造形や厚みのあるボンネットなどにより、オンロードだけでなく、オフロードでも頼もしく走れそうな造形に仕立てられている。 スズキの強みである4輪駆動の技術を駆使 EVシステムは、モーターとインバーターを一体化した高効率の『eアクスル』と、安心、安全を高い次元で追求したリン酸鉄リチウムイオンのブレードバッテリーを採用。このバッテリーは、BYD傘下であるフィンドリームバッテリーから供給を受けるもの。 走りでは、電動4WDの『オールグリップe』が挙げられる。これはスズキの強みである4輪駆動の技術を駆使し前後に独立したふたつのeアクスルを配したもので、2種類のモードを選ぶことができる。 プラットフォームは新開発で、ロングホイールベースによる広い室内空間などが特徴。 平井大介 まず、オートモードは、道路状況に応じ前後駆動力配分を緻密に制御することでタイヤのグリップ力を最大限に活かし、様々な環境で安定した走行を可能とする。そしてトレイルモードは、タイヤが浮くような悪路でも空転したタイヤにブレーキをかけ、反対側のタイヤに駆動力を配分することで、悪路からスムーズに脱出を促す。 プラットフォームは新開発の『ハーテクトe』で、軽量な構造、高電圧保護、ロングホイールベースによる広い室内空間が特徴だ。 これは、高ハイテン材の使用率を従来の約2倍に上げることで重量を低減。電池容量を最大化するためにメインフロア下メンバーは廃止される一方、電池パック横にエネルギー吸収材のプロテクトフレームを設定し、側面衝突の際の荷重の一部を分担。 電池下面を空力部材として使う前提でレイアウト設計するとともに、前後の空力カバーを設定することにより、高い空力性能を実現した。 航続距離の乖離をできるだけ小さく BEVでは気になる寒さ対策も十分だ。 カタログ記載と寒冷時でのEV航続距離の乖離をできるだけ小さくするために、ヒートポンプシステムを採用。また、ステアリングヒーターとシートヒーターを備え、さらに空調との協調制御によりヒーターの消費電力の削減にも努めた。 カタログと寒冷時の航続距離乖離をできるだけ小さくするため、ヒートポンプシステムを採用。 平井大介 その結果、「外気温0度での実際のEV航続距離がカタログ記載に対して、ノーマルモードで約15%、エコモードで約10%のみの悪化に抑えることができました」とチーフエンジニアの小野純生さんは語る。 さらに寒冷時の充電性能確保のため、寒冷時バッテリー昇温機能も採用。これは急速充電時間を短くするために、充電中または走行中に電池を温める機能で、センターディスプレイで設定可能だ。電池温度約20度未満の場合に利用可能で、約20度まで温められるという。 また、寒冷時に電池出力確保のため、バッテリーウォーマー機能もある。これは、スズキコネクトのリモートエアコンをスマホで設定する際に合わせて、走行前に電池を温めることができる。 機能が使えるのは電池温度がだいたいマイナス15度以下の時で、マイナス10度まで温められる。因みに充電性能は61kWh電池パックの場合、普通充電で約10.5時間、急速充電では約45分とのこと。 日本市場をしっかりと把握し開発されたスズキeビターラ。後発だけに、BEVのネガを積極的に潰したことは高く評価されるべきだ。

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