【注目は1.2Lハイブリッド】ふんわり感アップ!新型C4の乗り味はよりシトロエンらしく

近年のシトロエンで重要な役割を果たしてきた シトロエンC4は、近年のシトロエンで重要な役割を果たしてきたと思っている。ピカソやスペースツアラー、カクタスというシリーズ全体を紹介すれば、納得してもらえるだろう。 【画像】新たな世代のデザインに進化!新型シトロエンC4 全69枚 僕も一連のモデルが大事な存在である感じがして、初代C4とC4カクタスの2台を手元に迎え入れた。いずれも驚きが喜びに変わっていくデザイン、乗るほどに癒される走りに魅せられたことを、今も覚えている。 新型シトロエンC4に、フランス車といえばこの人、森口将之が試乗。 田中秀宣 そして現行C4についてはデビュー前に、当時GSに乗っていたこともあって、インポーターの協力による特別記事に関わらせてもらった。 その様子は今もオフィシャルサイトで見ることができるけれど、熱心なシトロエン・フリークの愛車であるBXとエグザンティアを交えた4台による取材は、年末の喧騒を忘れさせる穏やかな空気で満たされていた。 現行C4の全長はBXとエグザンティアの中間。しかもデザインやエンジニアリングはシトロエン独特のものを備えている。なので日本でもポテンシャルはあると思っているが、今年発表された新型では、そこにハイブリッドシステムという新たな武器を加えた。 シトロエンのみならず、このブランドが属するステランティスが日本に導入する車種でも初のフルハイブリッドであり、その走りはどうなのか、期待と不安が入り混じった気持ちで乗ることになった。 実車を見て初めて分かったこと デザインについては、以前オンラインでのデザインプレゼンテーションを記事にしたので、そちらも見ていただきたいが、実車を見て初めて分かったこともあった。 フロントまわりは、この造形にこのライティングを組み合わせたのは前衛的で、シトロエンならではだと感じた。それ以上に好感を抱いたのはリアで、外側の2本のLEDのレンズを飛び出させたりしていて、かなりモダンでクールだ。 リアのデザインは、外側2本のLEDレンズを飛び出させたりしていて、モダンでクールな印象。 田中秀宣 ボディサイドでは、C4カクタス譲りのエアバンプが消滅し、パネルの造形がシンプルになったうえに、シックな新色マンハッタングリーンのためもあって、少々くどかったフェンダー周辺のキャラクターラインが目立たなくなった。 フロントバンパーとサイドシルに付く細いカラークリップは、サテンゴールドという控えめな色調がフランス車らしい。プレゼンテーションにあったとおり、簡単に外して取り替えられる構造だった。気分に合わせて付け替えることもできそうだ。 インテリアはメーターが大きくなったことよりも、シートに座った瞬間のふっかりした感触が印象的だった。 現行C4は当初から、クッションのウレタンフォームの厚みを15mm取ったアドバンストコンフォートシートを採用していた。しかし販売の主力で広報車両にも選ばれたシャインというグレードは、レザーとテップレザー(人工皮革)のコンビで、表面の張りが気になった。 しかし新型では、素材はテップレザーとアルカンターラの組み合わせで、間に逆U字型のファブリックを挟んだこともあり、シトロエンらしい感触が味わえた。 モーター内蔵の6速DCTをドッキング こうしたデザインと並ぶ新型のアピールポイントが、最初にも書いた新開発のハイブリッドシステムだ。既存の1.2L直列3気筒ターボに、モーター内蔵の6速DCTをドッキングしている。 48Vというシステム電圧、16kW/51Nmというモーターの最高出力/最大トルクは控えめなので、これをマイルドハイブリッドと扱う人もいるようだが、駆動用バッテリーは0.9kWhの容量があって、1kmほどモーター走行もできるので、機能的にはフルハイブリッドと呼んで差し支えないと考えている。 1.2L直3ターボにモーターを組み合わせたハイブリッドを初採用。 田中秀宣 システム最高出力は145psと、以前あったハイブリッドではない1.2Lターボとの130psを上回る。ギアの数は8から6に減ってはいるが、加速性能は問題ない。エンジンは相変わらず、3気筒ながら高回転までスムーズに回ってくれる。 それ以上に感じたのは、メカニカルな構造ならではの、エンジン車との運転感覚の近さだ。それでいてモーターでの発進はスムーズで、その後のエンジン始動の感触は伝わるものの、減速時は回生ブレーキが明確に効くなど、ハイブリッドとしての仕事もしっかりこなしていた。 メーターグラフィックに思わず見入ってしまう ドライブモードはエコ、ノーマル、スポーツが用意される。ただしこれはエンジンやトランスミッションの制御のようで、電動系には変化は感じなかった。 ちなみにメーターは、他車と比べればまだ小ぶりだが、エネルギーフローやバッテリー残量などをイラストで表示するグラフィックは凝っていて、思わず見入ってしまうほど。このあたりはフランス的だ。 メーターのエネルギーフローやバッテリー残量などをイラストで表示するグラフィック。 田中秀宣 ハンドリングはシトロエンらしく前輪主導。PHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)と呼ばれるサスペンションによるゆったりした揺れの乗り心地もまたシトロエンならではで、シートの座り心地が良くなった分、ふんわり感が増しているような感じがした。 価格はやや上がってしまったが、ハイブリッドなので、これまでシトロエンに関心がなかったユーザーも引き込みそうだし、日本車のハイブリッド車より走りのリアル感が伝わることは、欧州車好きも納得するのではないだろうか。 ステランティスでは今後、このパワーユニットをフィアットやアルファ・ロメオなどにも搭載していく予定なので、イタフラ好きとしてはこのハイブリッドシステムを起爆剤として、街で見かける台数が増えていくことを期待したい。 シトロエンC4のスペック 全長×全幅×全高:4375×1800×1530mm ホイールベース:2665mm トレッド:F&R1560mm 車両重量:1370kg エンジン:直列3気筒DOHCターボ 総排気量:1199cc ボア×ストローク:75.0×90.5mm 最高出力:100kW(136ps)/5500rpm 最大トルク:230Nm/1750rpm 圧縮比:11.5 トランスミッション:6速AT 燃料タンク容量:50L モーター最高出力:16kW/4264rpm 最大トルク:51Nm/75-2499rpm タイヤ:F&R195/60R18 サスペンション:Fマクファーソンストラット Rトーションビーム ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク Rディスク 燃料消費量(WLTCモード):23.2km/L 価格:432万円 グレードはハイブリッド1本で、マイチェン前にあったBEVは用意されない。 田中秀宣

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