【ロンドン＝蒔田一彦】英国のヘンリー王子（４０）は２日、英ＢＢＣのインタビューで、確執を抱える英王室との関係改善に意欲を示した。 王子と王室の間に生じた亀裂は深く、関係の早期修復につながるかどうかは不透明だ。 インタビューは、２０２０年に王室の公務から引退したヘンリー王子一家の警備態勢を巡る訴訟で、英裁判所が王子側の訴えを退ける判断を下した直後に、移住先の米カリフォルニア州で行われた。王子は現状の警備態勢は不十分で妻子を連れて帰国することができないとし、「英国が恋しい。私の子どもたちに故郷を見せることができないのはとても悲しい」と話した。 父チャールズ国王（７６）は昨年２月にがんを公表し、現在も治療を続けている。王子は「父があとどれくらい生きられるか分からない。この警備の問題のため父は私と話をしてくれないが、和解できたら良いと思う」と語った。 王子は２３年に王室を批判する自伝を出版し、王室との対立を更に深めた。インタビューでは「一部の家族は私が本を書いたことを許さないだろう」とした上で、「私は家族との和解を望んでいる。これ以上争いを続けることは意味がない」と述べた。
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