井上尚弥「殴り合いが好きだということを証明できた」…ダウン喫するもTKOで防衛、ラスベガス沸かす

 【ラスベガス(米ネバダ州)=平沢祐】ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者、井上尚弥(大橋)が4日、ラスベガスで防衛戦に臨み、挑戦者で世界ボクシング協会(WBA)同級1位のラモン・カルデナス(米)を8回TKOで下した。  世界ボクシング評議会(WBC)、世界ボクシング機構(WBO)は5度目、WBA、国際ボクシング連盟(IBF)は4度目の防衛に成功。自身が持つ日本男子の世界戦連勝記録を25に伸ばし、世界戦の連続KO勝利記録は11とした。  目の肥えたラスベガスのボクシングファンから大喝采を浴びながら、井上尚は興奮気味に言った。「僕が殴り合いが好きだということを証明できたと思う。すごく楽しかった」  波乱の序盤だった。2回、左を空振りした瞬間、カルデナスのカウンターを顔面に食らった。警戒していた左フックだ。昨年5月のルイス・ネリ(メキシコ)戦に続くプロ2度目のダウンに場内はざわめき、挑戦者を後押しする声援が大きくなり始めた。  まさかの展開にも「驚いたが、冷静に組み立て直すことができた」と井上尚。その後は相手の強打を落ち着いて見極めつつ、本能に火が付いたか、迫力は一段と増す。互いに前に出て打ち合いになると、地力の差が出てきた。7回、右を連続して当ててダウンを奪うと、8回はロープ際でラッシュを見せて試合を終わらせた。  4年ぶり3度目のラスベガス。会場周辺では屋内外に「怪物」の文字が踊るなど、本場の期待度を肌で感じていた。嫌でも気持ちが高ぶる環境にあって、「いつも通り、平常心で戦う」と自分を見失うことなく、重圧をものともしなかった。  節目の30戦目を終え、「ボクシングはそんなに甘いもんじゃないと痛感した」とかみしめた。それでもやはり、勝つ。「モンスター」の強さを米国で改めて証明してみせた。(平沢祐)

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