東大前駅で大学生が切りつけられた事件で、逮捕された男が「小学校のときテストで点が悪いと怒られた」と供述していることが分かりました。 長野県生坂村の山奥にたたずむ一軒家を調べる、警視庁の捜査員。玄関前には、大量の段ボールが積まれています。 ここに住んでいたのが、5日前、「東大前駅」で大学生を殺害しようとした疑いで逮捕された戸田佳孝容疑者（43）です。 戸田容疑者（43） 「教育熱心な親たちに、度が過ぎると私のようにグレて、私のように犯罪を犯すと世間に示したかった」 調べに対し、“教育虐待は犯罪につながる”ということを、世間に示したかったと主張しています。 戸田容疑者（43） 「相手が死んでも死ななくてもどちらでもよかった。狭いところなら相手が逃げられないと思い犯行を決意した。電車が到着したタイミングで事件を起こせば電車が長く止まることになり、世間に与える影響が大きいと考えた」 事件当日。長野の家から、電車で東京に向かったといいます。 物が散乱した自宅を調べる捜査員。 捜査員 「灯油、灯油」 家の中をのぞくと… 捜査員 「脚立入るか？脚立で1回写真撮って」 物が多いのでしょうか、脚立も置きづらそうな様子。 戸田容疑者がこの家に住み始めたとみられるのは、3〜4年ほど前。役場によると、この家は当時、村の空き家バンクに登録されていて、戸田容疑者から問い合わせがあったといいます。 近所の住民 「（村の人と）お付き合いはしていた。（村の）缶拾いとか年に1度あるけど、顔を見ただけ」 近所の住民 「（Q．段ボールとか散らかっているが前から？）あの人（戸田容疑者）が入ってから。『自分で直す（片付ける）』とか言っていたらしい」 IT技術者を名乗り、「馬を飼いたくて来た」などと話していたという戸田容疑者。捜査関係者によると、出身は愛知県名古屋市だといいます。 小学生の頃、こんなことがあったと供述しています。 戸田容疑者（43） 「小学校のとき、テストで点が悪いと怒られた」 さらに、中学時代には。 戸田容疑者（43） 「教育熱心な親のせいで不登校になり苦労した」 親からの教育虐待を主張。 そんな戸田容疑者が、自身の考えを伝えるため、選んだという場所が「東大前駅」でした。 戸田容疑者（43） 「名前に東大とついており、世間の人たちが教育虐待を連想しやすいと思った」 事件前には、およそ1時間20分にわたり東大の中を観光していたといいます。 戸田容疑者（43） 「食堂で食事をとった。赤門や三四郎池を見た」 その直後。事件を起こしたとみられます。 警視庁は、事件の経緯を詳しく調べています。