熊本県御船町の町恐竜博物館や熊本大などは１３日、町内の約９０００万年前（白亜紀後期）の地層で見つかった化石について、新属新種の翼竜と判明したと発表した。 新属新種の翼竜が確認されたのは国内初という。同館などはラテン語で「御船産の日本の翼」を意味する「ニッポノプテルス・ミフネンシス」と命名した。 発表によると、化石は頸椎（けいつい）の骨（長さ６・５センチ、最大幅２・５センチ）で、１９９６年に町教育委員会の発掘調査で発見された。２０２４年に同館や熊本、北海道の各大学などでつくる研究チームが調べた結果、モンゴルで見つかった「アズダルコ科」の翼竜の近縁で、同科の新属新種と判明したという。翼を広げた時の幅は約２メートルに及ぶと推定される。 翼竜は、恐竜と同じ時代に生息した空を飛ぶ大型の爬虫（はちゅう）類。同館の池上直樹・主任学芸員は「翼竜の化石は細くてもろく、国内ではこれまで断片的な化石しか発見されていなかった。新属新種として確認されたことで、世界中の翼竜の進化を解明する材料となる」と語った。 化石は同館の常設展示室で公開している。
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