高齢女性を殺害したとして逮捕された中学3年生の少年が「長く少年院にいるために刃物で人を殺した方が確実」などと話していることがわかりました。 13日夜、取材に応じたのは殺人の疑いで逮捕された15歳の少年の父親です。 逮捕された少年の父親 「(Q.お父さんから見たら何が(少年は)一番不満?)本人じゃないとわからない。本人(息子)の不満、ある程度、要望聞いたりとか改善できることはしていた。家庭環境が複雑というのは一般の家庭と一緒かはいろいろある」 千葉市の路上で11日、高橋八生さん(84)が殺害された事件。近所に住む中学3年生の少年が逮捕され、13日、送検されました。 捜査関係者によると「誰でもよかった」という趣旨の話をしているという少年。高橋さんと面識はなかったとみられています。 少年と同居していた祖父は—— 逮捕された少年の祖父 「悪夢だから。元に戻るなら戻したいくらい。誰でもよかったなら妻とも話したけど我々でよかった。なんで我々にしないのかって話ですよ」 捜査関係者によると、調べに対し、少年は—— 中学3年生の少年(15) 「複雑な家庭環境から逃げたかった(という趣旨の供述)」 こうした趣旨の話をしていることがわかっていますが、さらに13日夜、新たな供述も明らかになりました。 中学3年生の少年(15) 「悪いことをして強制的に家から出されるようなことをすればいい。長く少年院にいるために刃物で人を殺した方が確実だ」 家を出たかった理由として家族に対するストレスなどをあげたということです。 “事件当日の少年の様子”について祖父は—— 逮捕された少年の祖父 「遊びに行っていて、我々が帰って、何時ごろか忘れたけど帰ってきてまた遊びに出た。(午後)6時すぎに帰ってきたからその間に事件を起こしたんだろうと。(Q.友達と遊びに行くと?)そういう話は一切しない。黙って出かける子だから。(Q.戻ってきてからの様子)普通通り」 路上で倒れているところを通行人に発見された高橋さん。背中には複数の刺し傷があり、肺を貫通し、心臓に届く傷もあったということです。死因は「外傷性ショック」だったことが13日、わかりました。 また、少年の部屋から犯行に使われたとみられるナイフや、私物とみられる複数の刃物が押収されていたことも明らかに。 祖父によると、家庭では“会話がなかった”という少年。 逮捕された少年の祖父 「中学になってから変わっていった、だんだん。会話がなくなった。(Q.おはようは返ってくる?)おはようと言ったとしても、おはようと言わないから、こっちもおはようと言わなくなって。(Q.きっかけは?)わかりません」 家出などを繰り返す少年について、家族が相談したことをきっかけに、少年は警察と定期的に面談をする、「継続補導」を受けていたといいます。 逮捕された少年の祖父 「(Q.警察に通っていた?)1年ぐらい前に家出して帰ってこなかった。何が理由かわからないけど。夜中12時ごろに帰ってきたり2〜3回あった。だから息子(少年の父)が警察に話をして補導のやつを警察にお願いしてやっていた」 逮捕された12日も、警察と面談予定でした。 現場には13日も、次々と献花に訪れる人の姿が。 献花に来た人 「誰でもよかったということは、もし私が通ったらその対象になっていた」 警察は強い殺意と計画性を持って、無差別に人を狙った犯行の可能性があるとみて調べています。 ◇ 一方、愛知県田原市で9日、70代の夫婦が血を流して死亡しているのが見つかった事件。夫婦は発見時、寝間着姿で、全身に多数の刺し傷や切り傷があったことから、就寝中に、執ように襲われたとみられています。 祖父(75)の首などを刺し殺害した疑いで逮捕されたのは、同居する、孫の男子高校生でした。 調べに対し—— 孫 男子高校生(16) 「人を殺したくなった。家にあった包丁で、祖父、祖母の順に刺した(という趣旨の供述)」 こう供述していることが、新たにわかりました。 警察は同じ敷地内に住む男子高校生の両親から話を聞くなどして、詳しい動機を調べています。 (5月13日放送『news zero』より)