名古屋市内の駐車場で、止めてあった車が軒並みナンバープレートを盗まれていたと、被害に遭ったドライバーがXで報告し、関心を集めている。 ドライバーは、警察に通報し、被害届も出したことを明らかにした。一体どんな状況だったのか、ドライバーに話を聞いた。 「なんか盗難車への偽装用っぽい感じですね」 青い乗用車のフロントとリアのバンパーを見ると、あるはずのナンバープレートがない。 被害者のドライバー、「あわぞー」さん(@awazo24)は2025年5月13日、Xでこんな写真を投稿し、「ナンバー盗まれとる」と嘆いた。 「どうやら自分の車停めてた駐車場は壊滅っぽい」と報告し、フロントのナンバープレートがない隣のSUV車も写真で示した。 駐車場から運転してしばらく気づかなかったといい、「自分もびっくりですw 隣の車のナンバーには気づいたんですけどね」と明かした。そして、「周りの車も結構やられてたので、大変そうでした」と状況を書いた。傷みの激しいナンバーは盗られてなかったといい、「なんか盗難車への偽装用っぽい感じですね^^; 周りの車も無作為に盗っていっている感じでした」と指摘した。 あわぞーさんは、すぐに110番通報し、警察に窃盗の被害届を出したことも明らかにした。その後も、市役所で仮ナンバーを発行してもらったり、陸運局でナンバープレートの発行手続きをしたり、振り回されてしまったと漏らした。 写真投稿は、大きな反響を呼び、4000件以上の「いいね」が集まっている。「そんな事あるんですね...」「恐ろしすぎる」などと不安が広がっていた。 あわぞーさんは15日、J-CASTニュースの取材に応じた。あわぞーさんによると、車のナンバー盗難は、名古屋市西区内にある自宅近くの月極駐車場で車を止めていた12日21時30分から翌13日午前7時の間に起きた。この駐車場で確認できているだけで、4台が同じ被害に遭ったという。あわぞーさんは、「未確認ですが、周辺の他の駐車場でも被害があるようです」とも説明した。 あわぞーさんは、13日中に窃盗の被害届を愛知県警の西署に出し、その日のうちに受理されたと明かした。15日朝時点では、「その後、犯人や犯行に関する情報は頂いていません。ナンバープレートも帰っては来ていません」としている。 愛知県警「被害届が出されたら、当然捜査します」 ナンバー盗難があった駐車場を管理する地元の不動産会社は5月15日、取材に対し、次のように状況を話した。 「管理している約200か所の駐車場では、数年前に車やタイヤが盗まれた被害はありましたが、ナンバープレートの被害は最近聞かないですね。ほとんどの駐車場は、オーナーの判断で防犯カメラが設置されておらず、今回の駐車場も同様で、柵もなく立ち入りやすかったのではないかと思います」 名古屋市内では、ここ5年ぐらいでナンバープレートの盗難がいくつかニュースになっており、逮捕者も出ている。本来は3ナンバーなのに5ナンバーが付いていたとして通報され、事件が解決して報奨金10万円が支払われたケースもあった。 市では、県警とともに、ナンバープレート盗難防止キャンペーンを展開し、公式サイトなどを通じて市民に注意を促している。「犯人は、ナンバープレートを盗み、盗難車に取り付けて使用しています」として、盗難防止ネジを取り付けるよう呼びかけている。このネジは、特殊なネジ山を使っており、市販の工具では簡単に取り外せないのが特徴で、あわぞーさんも、盗難後に装着したとXで明かしていた。 ナンバープレートの被害について、西署は15日、一般論として、「盗難車に取り付けて使用するため、プレートが盗まれているのだと思います。被害届が出されましたら、防犯カメラの映像を調べるなどの捜査は当然します」と取材に話した。 (J-CASTニュース編集部 野口博之)