鳥取県知事の平井伸治氏が１５日、大阪・阪神梅田本店・阪神髭定で今年初めて境港（鳥取）で水揚げされた天然生本マグロのトップセールスを行った。 　この日、百貨店の鮮魚売り場に所狭しと並べられたのは、日本海でとれた天然のクロマグロだ。鳥取県関西本部の武坂亮氏によると「今年は漁獲枠が増えたので、出漁日が昨年より２週間早く、５月１日に出ていた。今年とれたマグロは軒並みデカくて、よく脂がのっています」。百貨店での試食の実施について「初物をいち早く関西の人に食べてもらおうと思った」と説明した。 　マグロのトップセールスのため鳥取県から駆けつけた平井知事は「とれっとれの天然のクロマグロを鳥取県から直送しました。いよいよ初夏から夏、マグロの季節が日本海にやってきました。一番早いマグロがこのマグロでございます」と魚屋顔負けの呼び込みを始めると、鮮魚売り場に人が集まり始めた。 　売り場に飾られた１２０キログラムあったというクロマグロの頭を指さし「（まな板に乗らないため）解体ショーができないくらい、大きなマグロが届きました」と胸をはった。 　恒例のダジャレで魚屋をイジった。「実は山陰は、Ｏｆｆｉｃｉａｌ髭男ｄｉｓｍの故郷でもございまして、藤原（聡）さんは鳥取県米子出身なんです。髭定さんと近いものがありまして、髭定んｄｉｓｍでございます」というと、集まった買い物客からクスクスと小さな笑いが漏れた。 　万博のＰＲも忘れなかった「鳥取砂丘の砂も（大阪・関西万博の会場に）１０トン持ってきました。万博の会場、大変人気でございまして、砂だけにお砂お砂（押すな押すな）の騒ぎになっています」というと、買い物客から「うまいな〜。座布団一枚やな」と感嘆の声があがった。 　最後に「みなさま、このマグロ、まあ食らわんか。ま食らおう。お願いします。おいしいです」とアピールすると大きな拍手が起こった。 　平井知事がマグロの試食を配り始めると、押すな押すなの大騒動となり、受け取れた関西マダムはマグロに舌鼓を打った。味に納得した関西マダムたちは、そのままショーケースに向かい、マグロは飛ぶように売れ、その日のうちに完売となった。 　阪神髭定（マルカワグループ）代表取締役社長の川口達也氏は「各県から知事がＰＲに来てくださる事はあったが、平井知事は初めて来てくださった。今年のマグロは昨年より品質が良く、漁獲枠が増えているので、よりたくさん買っていただけるよう力を入れて、お客さまのお越しを待ってます」と語った。