大竹しのぶが主演するBunkamura Production 2025 DISCOVER WORLD THEATRE vol.15『リア王』NINAGAWA MEMORIALが、東京・THEATER MILANO-Za にて10月9日〜11月3日、大阪・SkyシアターMBSにて11月中旬に上演されることが決まった。大竹が成人男性役を演じるのは初めて。 【写真】大竹しのぶがリア王に! 本作は、Bunkamura DISCOVERWORLD THEATREシリーズ第15弾として上演。また、シアターコクーン前芸術監督・蜷川幸雄の生誕90年を迎えることを記念し、“NINAGAWA MEMORIAL"と題した公演として届ける。 『ハムレット』『マクベス』『オセロー』と並ぶ四大悲劇のひとつである『リア王』は、シェイクスピア作品の中でも最も現代的なテーマを持った作品と評されている。生と死、親と子、権力と政治…。裏切りと愛憎が交錯する中で、狂気へと走らざるを得なかった愚かしくも痛ましいリア王の姿を描く。 今回演出を手掛けるのは、シリーズ最多登場を誇るフィリップ・ブリーン。上演台本もブリーンが手掛け、これまで日本で上演されてきた戯曲を一新させ、現代的で新鮮な再翻訳版として上演する。 タイトルロールのリア王を演じるのは、これまで多くのシェイクスピア作品に出演してきた大竹しのぶ。男性の王・リアという難役を務める。大竹は1979年、2017年上演の『にんじん』で少年役を演じているが、成人男性役を演じるのは初めて。 大竹は「大好きなシェイクスピア。それも大好きな『リア王』に挑戦できるなんて、私はなんて幸運なのだろうと、身が引き締まる思いです。中学二年生の時に、文化祭でやった思い出の作品に再び(?)挑戦できるのですから。役をどんな風に作ってゆくかは、これからフィリップと相談しながらにはなりますが、その心情を表現することに集中して演じれば、人間『リア』を演じることは出来るのでは!と思っています」とコメントしている。 そして、リアを甘い言葉でほんろうし、無残にも切り捨てる長女・ゴネリルを宮沢りえが演じる。コロナ禍で上演中止となった『桜の園』(2020)以来の大竹との共演で、今回は父と娘として対峙(たいじ)する。宮沢も『アンナ・カレーニナ』(2023)でブリーン演出を経験しており、今回が二度目の出演となる。 さらに、ゴネリルとリーガンを誘惑するグロスター伯爵の庶子で野心家のエドマンドに成田凌、リアの三女で実直であるがゆえにリアに勘当されてしまうコーディリアに生田絵梨花、グロスター伯爵の嫡子でエドマンドの策略によって勘当されてしまうエドガーに、本作が初舞台となる鈴鹿央士、リアの忠臣だったにもかかわらず追放され、その後変装して再びリアに仕えるケント伯に横田栄司、リアの次女でゴネリルと同じく言葉巧みに父を手玉に取り裏切る次女・リーガンに安藤玉恵、リアの精神状態を映し出す存在である道化に勝村政信、息子・エドマンドの謀略によっておとしめられるグロスター伯爵を山崎一が演じる。 Bunkamura Production 2025 DISCOVER WORLD THEATRE vol.15『リア王』NINAGAWA MEMORIALは、東京・THEATER MILANO-Zaにて10月9日〜11月3日、大阪・SkyシアターMBSにて11月中旬上演。 ※キャストコメント全文は以下の通り 【キャストコメント】 ◆大竹しのぶ 大好きなシェイクスピア。それも大好きな『リア王』に挑戦できるなんて、私はなんて幸運なのだろうと、身が引き締まる思いです。 中学二年生の時に、文化祭でやった思い出の作品に再び(?)挑戦できるのですから。 役をどんな風に作ってゆくかは、これからフィリップと相談しながらにはなりますが、その心情を表現することに集中して演じれば、人間「リア」を演じることは出来るのでは!と思っています。 とにかく稽古場でのフィリップの言葉は、私たち役者にとって毎日プレゼントを貰うように楽しく、貴重で有意義な時間になること間違いなしなので、ワクワクしています。一年ぐらいずっとフィリップの稽古場にいたいです。 『リア王』は、とてもとても面白いストーリーです。(中学生だった私がそのストーリーに魅かれたぐらいなのですから) 劇場で、その『リア王』の人生を一緒に体感してもらえたら嬉しいです。 ◆宮沢りえ しのぶさんがリア王! 演出するのはフィリップ! このお話を頂いた瞬間、心が踊りました。自分が演じる長女ゴネリルのハードルの高さへの怖さそっちのけで、お二人の試みに私の心は好奇心と探究心で満たされています。演劇人の1人としてこの作品に携われる事が嬉しいです。観てくださった方の記憶に残るゴネリルを生きたいと思います。 ◆成田凌 今回演じさせていただくエドマンドは、ものすごく魅力的な人間です。ですが、みなさんの目には悪人に映るかもしれません。 生まれながらに傷ついた人間、いらない、と言われて育った人間。頼れるのは自分の頭脳と強い意志。彼の正しさは、勝つこと、自分の存在を証明すること。その手段が嘘と裏切りと暴力。それは喪失感と孤独からくるもの。現実的で現代的な考えの人間です。 と、現段階ではエドマンドをそう解釈していますが、稽古を通して精度を高めていきたいです。 幕が上がる直前は全く違うことを言っているかもしれません。 今はとにかく、知性的で魅力的なエドマンドを精一杯演じたいと思っています。 2年ぶり、3度目の舞台です。新人です。自分が一番できません。死に物狂いで頑張ります。 まだ先の話ですが、もう緊張しています。あっという間に本番だと思います。ぜひ応援しにきてください。 ◆生田絵梨花 シェイクスピア四大悲劇のひとつである『リア王』。 この作品にコーディリアとして、素晴らしい出演者の皆さまと共に向き合えること、とても嬉しく光栄に思います。 以前大竹しのぶさんとご一緒した際に、演出家のフィリップさんのお話を伺って、いつかご一緒したいと願っていました。フィリップさんがどんな世界を描かれるのか、どんな風に飛び込んでゆけるのか、今から楽しみで緊張しています。 実直に精一杯コーディリアを務めさせていただきます。 ぜひ劇場に足をお運びください! ◆鈴鹿央士 いつかはやりたいと思っていた舞台の世界に、まさかシェイクスピアの作品から踏み入れることになるとは思ってもいませんでした。自分にとってエドガーという役はチャレンジングで、演じていてどんな気持ちになるのか、いまからとてもワクワクしています。 舞台の世界にはどんなものが広がっているのかわからないことも多く、少し不安になるところもあります。 でもいつかお会いしたかった先輩方との共演や、初めての舞台を心の底から楽しんで、最終日まで駆け抜けたいと思います。 劇場でお待ちしています! と、胸を張って言えるよう、頑張ります! ◆横田栄司 「しのぶさんがリアを演じるなら、ぜひ近くで毎日見ていたい」。最初に今回のお話しをいただいた時の第一感です。ご観劇されたお客様も多勢いらっしゃると思います、大竹さんが演じられた『ピアフ』。ぼくは出番ではない時も隙を見つけては舞台袖に行き、全身全霊で演じられ歌われる大竹さんを夢心地で見つめ、毎日人生への勇気をいただいていました。あの時の夢よもう一度。大竹さんの『リア王』の“旅”にしっかりお供をさせていただきます。 ◆安藤玉恵 大竹しのぶさんのリア王を、稽古中から見ることができるという興奮がまずありました。私はどんな次女になるのでしょう。悪い娘であることは間違いないですが、どんな悪になるか、悪について思いを巡らせることってなかなか面白いです。 こんなに悪態をつくってどんな時代だったんだろうと、『リア王』を読んでいると思いますが、ふと、今もそうかも知れないと思い至ると、悲しいし笑ってしまいます。道化の心をしっかり持たないと、まともに生きていけないかもしれません。 フィリップさんの演出で、きっと素敵な公演になることと思います。その場の一人になれることを嬉しく思っています。 ◆勝村政信 今作で、普段から連絡を取りあっているフィリップと再会できることが、本当にうれしいです。 ただ『リア王』の道化は、世界でも名優が演じる、非常に難しい役です。話しをいただいた時から、不安しかありません。笑 『リア王』は舞台だけでなく、映画やドラマにもなっていて、世界中で愛されている作品です。なので、今回のアンサンブルでどんな『リア王』になるのか、フィリップがどんなプランを持ってきてくれるのか、とても楽しみですし、僕らもわくわくしています。どうかみなさま、楽しみにしていてくださいませ。 ◆山崎一 今からワクワク・ドキドキしています。 役者人生の全てを注ぎ込みたいと思っています。なんてちょっと大袈裟ですが、でもそれくらいグロスター伯という役は難しくて魅力的な役だと思っています。役者人生の集大成になればこんなに幸せなことはありません! 気負わず、演出家のフィリップさん、そしてスタッフキャストの皆さんと創作の現場を楽しみたいと思います。 皆様、ぜひ御観劇下さい。劇場でお待ちしています!