中居正広氏（52）の元局員女性アナウンサーへの性的暴行から端を発した一連の問題で、未だ渦中にあるフジテレビ。第三者委員会の報告書を受けて４月30日には再発防止策を総務省に報告したが、今後CMスポンサー企業の出稿が戻るかどうかはまだ不透明な状況だ。 フジテレビでは空いたCM枠を活用し出資している映画の宣伝に力を入れている。１月公開の『アンダーニンジャ』は大量のCMの効果もあってロングランヒットとなった。だが、以降のヒット作は期待できないのではないかという声があがっている。 「直近で公開されるのは、５月16日公開の『かくかくしかじか』ですが、主演の永野芽郁（25）が不倫疑惑を報じられたことで、番宣もままならない状況になってしまいました。現時点で発表されている公開作品のラインアップを見ても、話題になりそうなのは東野圭吾さん原作、福山雅治（56）主演の『ブラック・ショーマン』（９月12日公開）ぐらいではないでしょうか」（フジテレビ関係者） フジの映画事業で希望の光となる作品が、’26年公開予定の『踊る大捜査線　N.E.W.』だろう。昨年公開されたシリーズ12年ぶりの新作映画『室井慎次　敗れざる者』、『室井慎次　生き続ける者』の前後編２部作が大ヒットとなったのは記憶に新しい。同作品は柳葉敏郎（64）が演じるシリーズの人気キャラ・室井慎次が主人公で、10月と11月に立て続けに公開された。 「シリーズのファンにとってはまさかの結末になってしまいましたが、２作合計の興行収入は約36億円。いまだに、『踊る』シリーズの人気が高いことをうかがわせました」（映画業界関係者） そして昨年12月、『踊る大捜査線　N.E.W.』が’26年に公開されることが発表されたのだ。同作がヒットすれば、苦境のフジにとっては再建の�起爆剤�になりそうだが、現状においては、映画の製作自体さえ危ぶまれている状況だという。 「総指揮をとるのは、同シリーズを大ヒットさせ、’13年から’17年までフジテレビの社長を、’17年からはBSフジの社長を務めている亀山千広氏（68）です。現在、局内で『踊る』のプロジェクトを動かせるのは亀山氏しかいません。 ところが亀山氏は中居氏の事件が起きた当日の’23年６月２日、美人女性社員３人を伴ってハイヤーに乗り、BSフジの役員宅で会食に興じていた件について注意を受けていたことが『週刊文春』で報じられました。今年６月のフジの親会社『フジ・メディア・ホールディングス』株主総会ではフジとその関連会社から日枝久氏（87）の一派の役員が一掃されるでしょう。日枝氏の子飼いだったことでフジの社長になった亀山氏もその立場を追われる可能性が囁かれています」（先のフジテレビ関係者） この関係者によれば、制作発表の時点ではまだ織田裕二（57）が主演することぐらいしか決まっておらず、その後も脚本ができていないためにキャスティングもまったく手付かずの状態だったという。また、織田は９月に開催されTBSが独占中継する『世界陸上2025』のスペシャルアンバサダーに就任している。『世陸』のために昨年末から稼働しているとのことで、『踊る』の新シリーズの撮影は大役を終えてからになりそうだ。 「騒動以前に撮影した映画については順次公開されることになっていますが、そうでないものは企画が止まった状態だと聞いています。世界陸上が終了して織田さんのスケジュールが空いた時点でも、フジの問題が完全に収束して撮影に向けて準備が整うという保証はありません。亀山さんがBSフジの社長の座を追われてしまったとしたら、製作のメドが立たなくなってしまう可能性もあります」（先の映画業界関係者） 果たして’26年の公開には間に合うのだろうか。本誌はフジテレビに質問書を送ったが、期限までに回答はなかった。 昨年の『室井慎次』では、後編のラストに、本来の主人公である織田演じる青島俊作がまさかの登場を果たしてファンを喜ばせた『踊る』シリーズ。今後も良いほうのサプライズを期待したい。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム：https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X：https://x.com/FRIDAY_twit