「政治資金パーティーの案内だけ届く」国民民主・玉木氏、“恩師”が語る「総理の資質」大学時代に見せた“お調子者”の性格

 7月に控える参院選。永田町では「玉木首相」が実現するという噂が飛び交っている──。  5月9日、岸田文雄前首相が『国会トークフロントライン』(TBS系CS放送)に出演。番組内で、国民民主党の玉木雄一郎代表について「総理候補たりうるのか」と聞かれ、「国民のみなさんが評価する話」としながらも「総理候補の1人」と認めた。 「玉木氏が “ポスト石破” の有力候補として、自民党内で名前があがっているのは事実です。支持率の低い石破首相のまま参院選を迎えると、自民党の惨敗は必至でしょう。  ただ、代わりがいるわけではないので、このまま選挙に突入し、その後に石破首相を退陣させるのが既定路線でしょう。少数与党の状況は変わりませんから、参院選で議席を伸ばすと見込まれる国民民主党と手を結び、自公国の連立政権を組む。そして、首班指名で、国民人気が高い玉木氏が指名されるというシナリオです。  もちろん、国民民主党ではなく立憲民主党と大連立を組む可能性もありますが、少数与党の自民党としては、国民からの人気が高い首相を推薦するでしょうね」(政治部記者)  はたして、「総理の資質」は備わっているのだろうか──。東京大学時代は陸上部で十種競技の選手だったという玉木氏。当時コーチをつとめていた“恩師”の東京大学大学院の八田秀雄前教授に尋ねた。 「初めて会ったときからとても元気が良かった。言いたいことをガンガン言うんだけど、その一方で、ちょっとお調子者的な感じもしました。覚えているのは、試合の日は『今日は絶好調です!』と、よく口にしていましたね。その軽いところがあるから、あんな不倫騒動を起こしたんじゃないでしょうか(笑)。報道を見たとき、あいつらしいなと思いましたね。  じつは卒業以来、まったく会ってないんです。年賀状や手紙のやりとりもありません。届くのは政治資金パーティーの案内だけ(笑)。2万円の会費は何回か払いましたが、パーティーには1度も行っていません」  肝心の十種競技の成績はどうだったのか……。 「もともと陸上部に短距離選手として入ってきたんですが、先輩に勧められて十種競技をやるようになりました。たまたま学生で全国2位になるような強い選手がいて、彼の存在も刺激になったようです。短距離はたしかに、うちの部活の中ではトップクラスで速かった。しかし、ほかの大学との対抗戦で活躍できるかというと、そこまでではないというレベルでしたね。  十種競技はいろんな種目がありますから、体力はもちろん練習が大変なんです。その点、彼はセンスがあって、走り幅跳びなどの跳躍はうまかったですね。でも、砲丸投げなどの投擲はダメでした。それでもベスト記録は5920点。十種競技を“ちゃんとやっている”といえるレベルでした。練習は個人競技なので自主的にやるんですが、4年間ちゃんと十種競技に打ち込んでそれなりの結果を出したのは相当努力したんでしょうね。陸上に関しては、ストイックに真面目にやっていた。これは間違いありません」  恩師からお調子者の烙印を押された玉木氏だが、専門家はどう考えるのか。政治アナリストの伊藤惇夫氏に話を聞いた。 「民主党で初当選したとき、『非常に優秀な若者が入ってきた』と評判になったので、当時から目立つ存在ではありましたね。お調子者というか、目立ちたがり屋という感じ。昨年の衆院選後、『103万円の壁』で脚光を浴び、テレビに出まくっていましたよね。テレビ関係者の間では『玉木は声をかければ必ず出てくれる』『呼ばなくても向こうから連絡が来る』なんて話も聞いたことがあるんで、目立つのは好きなんでしょうね。  ただ、発言が軽いんですよね。一貫性がないというか、政治家として確固たる軸を持って『この国はこうあるべき』というような発言は、あんまり聞いたことがない。だから、ポリシーというか哲学をあんまり感じないんですよね。本来政治家とは、国の将来を考えて国民の耳に痛いことでもきちんと説明をして、国民を説得していくという作業が必要だと思うんです。ただ、玉木氏に関しては、むしろ大衆迎合的な色がチラつくんですよね。はたして、リーダーの資質としていかがなものかなという感じです」  伊藤氏は玉木氏の“軽い部分”に疑問を抱いていた。玉木氏が高校時代に自作のラブソングを彼女に歌ったという話に言及すると……。 「不倫相手にもそれやったんですかね(笑)。やっぱり、軽さってのは、慎重さに欠けるっていうことなんですよね。だって、地元の一流ホテルを使ったら、バレるのはわかり切っているじゃないですか。それを平気でやっちゃうというのは、いくら何でも軽率ですよね」  専門家から手厳しい指摘を受けた玉木氏。一方、恩師は激励の言葉を送る。 「大蔵官僚から政治家を目指し、当初は民主党から選挙に出て落選するなど苦労もしているが、よく頑張ってここまできたなと思います。最近、彼が言っていることが若い人に受けているようですが、これは結構なことでしょうね。ニュースを見ていてもたしかに彼は話はうまい。ここは大学時代からあまり変わっていないなと思います。次期総理の呼び声も高いと聞くけれど、本当にそうなるんですかね(笑)。その前に、まずは野党第一党の党首を目指してほしいですね。それから総理を目指すというのがいいと思います」(八田教授)  恩師の期待に応えられるのか。

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