福島県のいわき市のいわき信用組合が無断で客の口座をつくり、不正な融資をしていたことが関係者への取材で分かりました。 地域の人の助け合いで成り立つ信用組合で、客の口座が偽造されていたとすれば、信じがたいことです。 この、いわき信用組合。2008年7月ごろから2011年にかけて、当時の代表理事が取引先の企業の赤字を補てんするため総額で10億円を超える不正融資をしていたことを去年11月に公表しています。 それだけでも驚きですが、いま、新たな疑惑が浮上しています。不正融資を調べている第三者委員会によりますと、いわき信用組合が無断で客の口座を偽造して不正融資に流用していた疑いがあるというのです。 その中には融資先と、組合の役員、その親族などに加えて現時点で組合との関係が不明な人の口座もあるということです。 こうした状況に、福島地裁いわき支部は関係者から証拠を確保するよう申し立てを受け、ことし2月、疑惑に関する証拠を確保したということです。 裁判所は、証拠の内容は回答できないとしていますが、偽造された口座の名義や契約書などが含まれているものとみられています。 一連の疑惑について、金融機関を管轄する国のトップからも…。 加藤財務相 「金融庁としては不正融資が行われていたことは大変遺憾だ。信組については第三者委員会による調査を通じて徹底した原因究明を行うこと、第三者委員会による調査結果も踏まえ、法令に基づき厳正に対応したい」 第三者委員会は、今月30日に調査結果を公表するとしています。
もっと
