日産の「7人乗り“超豪華”ミニバン」がスゴい! 次期型「エルグランド」を示唆? 斬新ドア&「電子レンジ」も完備!? ディーゼルも搭載の北米コンセプトモデル「フォーラム」とは

日産が提案した「家族のための未来空間」とは  日産は2008年1月、北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)で「フォーラム」コンセプトを世界初公開しました。  ファミリーモビリティの“次なるステージ”を大胆に示したというこの7人乗りミニバンは、今もなお語り継がれる存在です。 豪華インテリアがステキすぎ! 日産の「高級ミニバンコンセプト」とは 【画像】超カッコいい! これが日産の「7人乗り“超豪華”ミニバン」です! 画像で見る(30枚以上)  フォーラムは北米市場を強く意識したモデルで、米国の日産デザインアメリカ(NDA)によって開発されました。  従来のミニバンが「母親の車」と見なされがちだった固定観念を打破し、父親や家族全体に訴求するジェンダーニュートラルなデザインが目指されています。  ターゲット層には、より年長で自立した子どもを持つ家庭が想定され、従来型ミニバンとは異なるユーザー像が描かれていました。  フォーラム(FORUM)という名称は「集いの場」を意味します。  その車内は単なる移動空間ではなく、家族が個々に過ごしながらもつながりを保てる「共有のリビング」として設計されました。  前席は「ペアレンツゾーン」、後席は「キッズゾーン」と呼ばれ、世代や役割に応じた快適性と機能性が追求されているのもみどころです。  外観はアニメ調の笑顔を思わせるグリル、高いベルトライン、ワイドスタンスを備え、精悍かつ親しみやすいな印象に。  最大の特徴は、Bピラーレス構造と90度開くフロントドア、レールを廃したスライドドアの組み合わせにより、広大な開口部を実現したことです。  特許を取得した特殊ヒンジ構造の採用により、安全性と利便性の両立が図られています。  Bピラーを省略するためには、ルーフとドアフレームは大幅に補強が必要であり、通常このような設計ではフロア補強も必要となります。  フォーラムは、開放感と構造的安全性の共存という課題に果敢に挑戦した設計といえます。  頭上には大型のスカイビュームーンルーフを備え、サンシェードも内蔵。自然光が差し込む開放的な空間が広がり、車内がまるで風通しの良いラウンジのような居心地に仕上がっています。 豪華なインテリアは今見てもなお魅力的!  インテリアでは、2列目に外向き90度、もしくは180度回転可能なバケットシートを採用。屋外イベント時の「アウトドアチェア」にも、3列目と向かい合わせた配置による「ファミリースタイル」にも変化させることができ、移動中でも社交的な空間を演出します。  フローティングデザインのインパネにはアニリンレザーを含む豪華な素材が使用され、アルミやウッド調のアクセントも加えられました。  豪華さとモダンさを併せ持つ秀逸なインテリアデザインは、見る者に大きなインパクトを与えてくれます。 「集いの場」というネーミングにふさわしく、全てのシートがリビングのような仕立てとなっていました  2列目以降の乗員には、2列目シート内に設置されている個別ワイヤレスモニターが用意されるなど、パーソナルな快適性も確保されています。  さらに、子どもの様子を確認できる「キッズカム」や、すべての音声を一時停止してドライバーの声を届ける「タイムアウト」システムなど、ファミリーに配慮した独自機能も搭載されています。  Boseと共同開発されたメディアシステムには、近接センサーによる直感的なコントローラー、シートセントリックスピーカー、さらには車外用のFreeSpaceスピーカーも用意され、家族全員が快適に過ごせるエンターテインメント空間が構築されていました。  内装素材にはアニリンレザーに加え、アルミニウムやウッド、厚さ1インチの「モダンシャギー」ウールカーペットなどが用いられ、上質感と温かみを兼ね備えています。  さらに、ポップコーンが入るサイズのコンソール内蔵型電子レンジまで備えていた点もユニークで、「移動するリビング」を具現化する構成でした。  フォーラムのパワートレインは、当時注目されていたクリーンディーゼルエンジンなどの環境対応パワートレインを搭載予定とし、エクストロニックCVTと組み合わせたFF(前輪駆動)方式を採用しました。  ホイールベースは3075mmと長大で、直進安定性と室内空間の両立が図られています。  大径な20インチホイールに低偏平タイヤを組み合わせ、見た目の迫力も十分です。 ※ ※ ※  そんなフォーラムの技術的・思想的なインパクトは大きく、のちの4代目「クエスト」(2012年登場の北米向けラージミニバン)や3代目「エルグランド」(2010年登場)にも影響を与えています。  とくに、有機的なフォルムを多用した豪華なインテリアなどは、現在でも通用する斬新なものでした。  日産は今後2025年から2026年にかけ、4代目となる新型エルグランドを発表予定です。  フォーラムのような斬新さと豪華さを兼ね備えたインテリアで再び我々を驚かせてくれるのか、大いに期待したいところです。

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