就任から1週間。小泉進次郎農林水産相が野党トップらと論戦を繰り広げました。 ◇ 28日、“コメ担当大臣”として本格論戦に臨んだ小泉農林水産相。対するのは野党3党のトップ。一大臣に対する質疑としては異例の布陣となりました。 立憲民主党の野田代表は質疑前…。 立憲民主党 野田代表 「(コメ価格問題は)最大のテーマですから、基本的な方針をしっかりと確認したいと思いますし、自らしっかりと大臣のご意見を聞きたい」 5キロ2000円台を目指すとしている小泉農水相。野田代表はコメの適正価格について迫りました。 立憲民主党 野田代表 「バナナのたたき売りじゃないので。気合は分かるんですけども、それが適正価格かどうか。生産者にとっての適正価格は何なのかということを、バランスよく考えていかなければいけない」 小泉農水相 「生産者の方にとって今のさまざまな物価や資材の高騰や人件費の高騰などを踏まえたら、この2000円が生産者の方にとっての適正ではないと思います。しかし今回、我々、備蓄米を、古い備蓄米を出しますので、古い備蓄米をおろしていく価格としては私は適正だと思います」 安い備蓄米を市場に流通させることで、高騰しているコメ価格を下げていきたいと強調した小泉農水相。 立憲民主党 野田代表 「備蓄というのは、これは玄米じゃないですか。いわゆる精米の問題がネックになってる部分があったんじゃないか。精米や袋づめをどう克服していくということをしっかり考えていかないと、消費者に提供されるのは時間がかかってしまう可能性があると思いますけれども、それについての大臣のご見解をお伺いしたいと思います」 小泉農水相 「あさってから始めていく街のおコメ屋さんと、中小スーパーに対する随意契約。この中で特に街のおコメ屋さんについては、店頭に精米機をお持ちですので、今回、国の備蓄米を精米せず、この玄米のまま店頭にお持ちをすることもできます。ですので、さまざまな形を検討しながら、スピード感をもって、そしてできる限り広く地域に、この2000円もしくは1800円、この備蓄米が行き渡るような努力を続けていきたい」 “スピード感”をもって備蓄米を消費者へ届ける考えを、あらためて示しました。 ◇ 次に、小泉農水相と対峙(たいじ)する野党トップは…。 国民民主党 玉木代表 「小泉大臣。おひさしぶりです」 国民民主党の玉木代表。28日朝、玉木代表が私たちに見せてくれたのは…。 国民民主党 玉木代表 「対談している時」 かつて自民党の農林部会長だった小泉氏と対談した時の写真。 国民民主党 玉木代表 「この時からずっとコメ政策の話をしていた。9年ぶりの対決です」 それから9年。農水相となった小泉氏と、相まみえることになりました。 その玉木代表もコメの適正価格について…。 国民民主党 玉木代表 「総理は3000円台とおっしゃいました。大臣も3000円台というのは同じ考えなのか。主食用米は5キロ2000円だと、さすがにまずいと思いますか」 コメ全体の価格が今後、下がりすぎることは適正か、追及した玉木代表。 小泉農水相 「今2000円ではやっていけないっていうのが生産者の思いであると思います。 農家さんがなされている努力や苦労が報われる価格はどこなのか、消費者の皆さんも含めて一緒になってご理解をいただく。私は一つの契機にしなければいけないと思っている」 国民民主党 玉木代表 「もう1回、聞きますね。石破総理がおっしゃった3000円台っていうのは、小泉大臣も3000円台と同じ意味で思っていますか?」 小泉農水相 「今4200円になっているものを3000円台に落ち着かせていかなくてはならないという、そういった総理の思いだと思います」 国民民主党 玉木代表 「石破総理と同じ考えということですか。ちょっと違います?」 小泉農水相 「玉木代表がどこに今こだわりを持たれて、質問をされてるかを今ぐるぐる考えながら聞いているけども、仮に石破総理がこれから日本のおコメはずっと3000円台と言っているとしたら、私はそんなわけはないと思います。これで合っているでしょうか」 ◇ 日本維新の会の前原共同代表は、流通した備蓄米が“転売”される可能性について…。 日本維新の会 前原共同代表 「一部が転売に回り高値をつけて、そしてゆがんだ形で市場に回る。転売はされないという担保はありますか」 小泉農水相 「これは懸念も出ていると思いますので、我々としては転売しないようにといったこともちゃんと付した上での売り渡し。こういったことをしたいと思っています」