若手演奏家の登竜門として知られるフィンランドのシベリウス国際バイオリン・コンクールの最終選考会が２７〜２９日、ヘルシンキで行われ、奈良県出身の吉田南さん（２６）が２位に入賞した。 １位はスーイエ・パクさん（韓国）だった。 ４０人の参加者から６人が進んだ最終選考で、吉田さんは２７日、現代作曲家リンドベルイの「バイオリン協奏曲第２番」をヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団と演奏。２９日にはコンクールゆかりの作曲家シベリウスの「バイオリン協奏曲」をフィンランド放送交響楽団と共演し、ダイナミックな表現と深みのある音色で会場を沸かせ、同曲の最優秀演奏賞も受賞した。 ２９日の授賞式の後、吉田さんは「たくさんの方々に支えていただき、ここまで来られたことを心から感謝しています。これからもたゆまぬ努力を続けていきます」とコメントした。 吉田さんは日本の高校を卒業後、米ボストンのニューイングランド音楽院に留学し、２０２２年に米インディアナポリス国際バイオリン・コンクールで入賞。昨年秋から独クロンベルク・アカデミーで学び、今年秋から名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第１バイオリン奏者として入団する予定だ。
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