「信号機のない横断歩道での車の一時停止率」。おととしのＪＡＦの調査では新潟県が全国ワースト１位と不名誉な結果になりました。その後、どうなったのか、まちで調査してきました。 信号機のない横断歩道とは 信号機のない横断歩道。 横断する歩行者が優先となるため、車はその横断を妨げてはならず、一時停止することが義務付けられています。 しかし。 「なかなか停まってくれません」 記者リポート 「歩行者の方が横断歩道を渡ろうとしていますが、なかなか車は停まってくれません」 おととし全国ワーストの新潟県 ＪＡＦが毎年、行っている一時停止率の調査。 おととしの新潟県は23.2パーセント。 全国平均を大きく下回り、ワースト1位。 4台に1台しか停まっていません。 去年は大幅に回復したものの、全国平均を下回っています。 おととし11月、新潟市内で実態を調べてみた際は。 渡れない様子が何度も 記者リポート 「片側は止まっているんですが、もう片方は動き続けて、停まってくれません」 車が停まらず、歩行者が横断歩道を渡れない様子が何度も見られました。 全国ワースト1位という不名誉な結果から2年。 その後、どうなったのか、まちで聞いてみました。 まちの人 「マナーの良い運転手さんだと、こちらの目線とあって、会釈もしたり、お互い気持ちよく譲り合いができている」 県外から訪れた人に聞いてみると。 「なかなか停まってくれないって感じることはありますよ。最近はそういったことが言われているせいか、意外と停まってくれます」 取り締まりの様子を取材 2025年5月、新潟市内で行われた新潟県警の取り締まりに密着してみると。 　　　　　　　　　 子どもが渡ろうとしたにも関わらず、通過してしまう車がありました。 道路交通法違反 道路交通法では「横断歩行者妨害」となり、3か月以下の懲役、または5円以下の罰金、違反点数は2点、反則金は普通車で9000円となっていて、警察も取り締まりを強化しています。 現状を調査してみた では、どのくらいの車が停まるようになっているのか。 TeNYテレビ新潟の取材班は5月、新潟市内の２か所で調べてみました。 一時停止して歩行者の横断を待つ車がいる一方、歩行者が立ち止まる中、通過してしまう車も見受けられました。 歩行者 「少しだけ傾斜になっている場所なので、結構スピード出して走り抜ける方がいらっしゃるのでやっぱり怖いですね」 2か所であわせて4時間、調査したところ、横断しようとした38人の歩行者に対して停止した車は25台。 TeNYが調べた新潟市内の一時停止率は65.8パーセントでした。 「停まるようになってきた」 新潟県警・交通企画課　高橋克行・交通総合対策室長 「停まるようになってきてるなというのは肌感覚的に感じてるところですけども、この数字のようにもっともっと停止率が上がっていただけたらと思う」 事故を防ぐために ただ、横断歩道での車と人の事故は後を絶たず、特に一時停止率が全国最下位だったおととしは62件と、ここ5年間で見ても高いことがわかります。 1件でも事故を防ぐため「一時停止」が重要です。 新潟県警・交通企画課　高橋克行・交通総合対策室長 「一昨年、最下位になって、県警としても屈辱的な数字でしたので広報してきた。県民のみなさんも新潟県が最下位になっているということで交通ルールをよく見直していただいて停まるようになってきたのかなと思っています」 ドライバーは横断歩道の手前では減速して歩行者がいないか注意する。歩行者も渡る際は手を挙げるなど意思表示をする。 互いに思いやりの気持ちを持つことが大切です。 2025年5月23日「夕方ワイド新潟一番」放送より