【スナック千代子へいらっしゃい　#118 ママは「昭和の人」】 上司など上の世代の人とカラオケに行くとき、気を遣って彼らの年代に合った曲を選ぶことってありますよね。ただ、ピンポイントの曲を選べば喜ばれますが、本来より上の年代の曲を選んでしまうと、「そこまで歳じゃない！」と思われてしまうことも。 相手が厳密に何歳なのか、どの年代の曲に思い入れがあるのか、案外わからないものですよね。 ちなみに、音楽配信サービス「AWA」が上司・取引先とのカラオケで盛り上がる曲を自社サイトのコラムで紹介しており、30〜40代の相手に対しては、「浪漫飛行」（米米CLUB／1990年）、「ロマンスの神様」（広瀬香美／1993年）、ガッツだぜ!!（ウルフルズ／2001年）、「ヘビーローテーション」（AKB48／）など、50〜60代の相手に対しては、「年下の男の子」（キャンディーズ／1975年）、「プレイバック part2」（山口百恵／1978年）、「UFO」（ピンク・レディー／1977年）、「とんぼ」（長渕剛／1989年）などがおすすめされていました。 さて、2児の母でイラストーレーターの横峰沙弥香さんも、子どもと一緒に音楽を聴いているときに、微妙な気の遣われ方をしてしまったようで……。 横峰さんが子育ての切なさを、架空のスナック「スナック千代子」のピスタ千代子ママとしてつぶやく4コマ漫画連載「スナック千代子へいらっしゃい」（毎月第1・3日曜日に配信）。今回は、そのことにするエピソードを漫画と共にお届けします。 #118 ママは「昭和の人」 「昭和生まれ」の幅の広さよ まさか生きているうちに2回も年号が変わるなんて。来年には令和生まれが小学校に入学するって本当ですか？ 月日が流れるの早すぎやしませんか。 我が子たちからは「昭和時代の人」などと言われ、やれ黒電話の使い心地はどうだったのかだの写真が白黒だったんでしょう？ だのと目を輝かせて質問されるわたくし。たしかに昭和生まれに間違いありませんが、生まれたのは昭和59年。物心つく頃には年号は変わっていたので、正直なところ記憶にあるのは平成時代から。 小学生の頃にセーラームーンが地上波で公開され、リアルタイムでスラムダンクに涙して、安室ちゃんの細眉を真似してルーズソックス履いてた世代です。もはや電話は黒くなかった。 しかし、「昭和生まれ」というワードのパワーでしょうか。我が子世代のみならず、20代の若者からも似たような扱いをうけることもしばしば。さすがに白黒写真とまでは言われませんが、カラオケで昭和歌謡を検索して手渡してくださる気遣いに触れたりすると、色々な感情が込み上げて胸がいっぱいになります。なんだか申し訳ないのでピンク・レディーのレパートリーを増やしました。UFOだったらフルで振り付けもいけます。 そんな私の様子を見て純粋に楽しんでいる夫は、19歳上の昭和40年生まれ。 若い人からの勘違いは受け入れられますが、夫が「俺たちの時代はこうだったよね」と私に同意を求めてくるのは解せません。全然違う。 【漫画】「おままごとでその家庭がわかる」保育園の先生の言葉に背筋が凍った