安田記念 香港最強馬を撃破したソウルラッシュが主役も付け入る隙は十分

◆第75回安田記念・G1(6月8日、東京競馬場・芝1600メートル)  第75回安田記念・G1は8日、東京競馬場で行われる。1週間を通してレースを多角的に掘り下げる「考察」は山下優記者が担当する。プロローグ編は4月のドバイ・ターフで香港最強馬を撃破したソウルラッシュが主役としつつ、付け入る隙は十分にあると指摘。新たなマイル王候補を探し出し“正解”に導く考えだ。  昨年の安田記念は衝撃だった。香港の最強馬ロマンチックウォリアーが、完全アウェーの環境のなか、1番人気に応えて堂々のVを飾った。2着ナミュールとの着差は半馬身ではあったが、どこまで行ってもかわされることはないだろうと思える勝ちっぷり。記者ももちろん自信の◎を打っていて、久々の外国馬によるJRA・G1制覇に感動した。  その難攻不落の強敵を今年のドバイ・ターフで競り落とし、海外G1初制覇を果たしたのが昨年のマイルCS勝ち馬であるソウルラッシュだ。昨年の当レース3着のリベンジを異国の地で成し遂げた形。外国馬不在の今年はおそらく1番人気で、主役としての出走になる。  調整もここまで順調にきている。5月22日に栗東・CWコースで6ハロン80秒0、29日に同81秒5。ラスト1ハロンは両日とも驚がくの“10秒5”をたたき出した。見た目に抜群の切れ味があり、動きの質もかなり高い。いったいどこまで良くなるのか、天井知らずの7歳馬は、今が状態面でピークと言っていい。  ただ、ソウルラッシュにも付け入る隙はある。東京の芝ではこれまで6戦して2度の2着が最高と勝利がない。3着だった昨年に先着を許した上位2頭がいないとはいえ、コースとの相性という点で少し気になっている。伏兵の出番も十分にあるという見立てだ。  マイルG1を2勝しているジャンタルマンタルや、距離3度目の挑戦となる“紅一点”のブレイディヴェーグ、1600〜1800メートルで5戦5勝のシックスペンス…。魅力的な馬も多くエントリーしている。この1週間は新たなマイル王誕生の可能性も大きなテーマとして取材し、的中へと導くつもりだ。(山下 優)

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