大相撲で歴代最多、45回の幕内優勝を誇る元横綱の白鵬・宮城野親方が、日本相撲協会を退職することが分かりました。名実ともに角界を引っ張ってきた中、一体、何があったのでしょうか。 ◇ 2日、臨時理事会を開いた日本相撲協会。元横綱白鵬・宮城野親方の退職届を、9日付で受理することを明かしました。 きっかけは、引退後に自身が継承した宮城野部屋で起きた、弟子の“トラブル”です。協会によると去年、元幕内の北青鵬が弟弟子2人に対し、顔などを平手打ち。右の指などに瞬間接着剤をつける行為。さらに、殺虫スプレーに火をつけ、後輩の体に近づけたりするなど、日常的にこれらを繰り返し、痛がる反応を見て面白がっていたということです。 北青鵬は引退。監督責任を問われた宮城野親方は2階級降格と報酬減額の処分となり、部屋は事実上の閉鎖に。 一同は伊勢ヶ濱部屋に転籍し、宮城野親方は部屋付き親方として、指導にあたっていました。 その後、提出されたという退職届。伊勢ヶ濱親方が説得にあたったものの、本人の意志は固かったといいます。一体、なぜ退職の道を選んだのでしょうか？ 相撲ジャーナリストの大見信昭氏は…。 相撲ジャーナリスト 大見信昭氏 「預かりになっている伊勢ヶ濱親方が定年退職して、同じモンゴル出身で自分より年下の（元横綱）照ノ富士の下につかなければいけないのは、非常に屈辱的なこと。プライドも人一倍高いですから、現状に我慢できなかったのではないか。（事実上の）部屋閉鎖になるのは、部屋持ちの親方にとっては致命的な問題ですから。部屋がいつ再開できるかめどがまったく立たない状況で、すでに1年たっているのもあったと思う」 数々の記録をつくった平成の大横綱、宮城野親方。今月9日付で退職することになります。
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