静岡県内でも販売が始まった「備蓄米」について、小泉農水相は、「競争入札」の備蓄米が政府に買い戻された場合、再び「随意契約」を用いて安値で売り渡す意向を示しました。 随意契約で大手の小売業者に売り渡された備蓄米の店頭販売。静岡県内でも、2日「イトーヨーカドー静岡店」が随意契約の備蓄米を5キロ税込み2160円で販売。1家族1点の購入制限を設け、開店前に整理券を配布し、用意した45袋はすぐに完売しました。 （杉本 汐音 記者） 「きのうは政府備蓄米の入荷があった『イトーヨーカドー』ですが、きょうは入荷がないということで、入口の張り紙を見て引き返す人の姿も見られます」 備蓄米は、3日の販売はなく、次回の入荷も未定だということです。朝早くに来たという人は…。 （80代男性） 「きょうどうかなって思って来てみたけれど、やっていなかったので、どうするかなって思って」 （80代男性） 「きのう来たら、ちょっと遅くて」「きょう早めに来たけど、きょうは無しです、いつ入るかわかりませんって」「これから、他のところに行く」 （小泉農水相） 「随意契約の備蓄米も含めて、需要があれば全部出すと。扱いに困っているところがありましたら、遠慮なくお申し出をいただいて、次なる展開へと使っていきたい」 備蓄米の放出を巡っては、「競争入札」のコメが「随意契約」のものに比べ店頭価格が高いことから、小売店が卸売業者との取引をキャンセルする事例も出ています。これについて、小泉農水相は、「競争入札」によるコメが政府に買い戻された場合、今後、それを「随意契約」で、改めて安価で売り渡すことも「選択肢だ」と述べました。先週末から始まった中小のスーパーなどが対象の「随意契約」については、2日までに1500件の申し込みがあったことを明らかにしました。 （ローソン 竹増 貞信 社長） 「入荷後、最短3日で店舗展開を始めたい」 「ローソン」は、これに申請し、2キロ税込み756円と1キロ税込み389円で、全国の店舗で販売することを発表しました。 県内でも多くの小売店が随意契約を申し込んでいて、備蓄米の販売店舗は、県内でも今後、徐々に増えていくとみられています。