【阪神タイガース】佐藤輝明が本塁打王&打点トップ!今季ついに覚醒した「納得の理由」

本塁打数で首位を快走する姿は、去年までとは一味違う。何が変わったのか、プロや恩師が多角的に分析。勝利に向かって振り抜け、輝明! 「強引さなんかなくて正解なんよ」 '85年には選手として、'23年には監督として阪神タイガースで日本一に輝いたレジェンド、岡田彰布オーナー付顧問も、今季の佐藤輝明(26歳)の活躍に目を細める。 「無理せんようになった、と言うたらおかしいけど、大振りせんようになったよな。まず、そこやな。ホームランを強引に狙うとか、そういうアレがないから楽に構えているように見える。 打席と反対のレフト方向へのホームランも多く出ているけど、打った球はアウトコースが多いよな。去年まではインコースをバンバン攻められたけど、今年はあんま来えへん。だから逆らわんと、反対方向に打っている。 バッティングに強引さなんかなくて正解なんよ。素直に打っているから、反対方向にホームランが行くんやろな」 佐藤輝明が絶好調だ。両リーグ最速で二桁本塁打に到達し、ホームランダービーの首位を独走。打点でもトップに位置している(以下、記録は6月2日現在)。 「そら、絶対にそうよ」 '20年に4球団競合のドラフト1位で阪神に入団した佐藤輝明は、ルーキーイヤーに24本塁打を叩き出し、和製大砲として才能の片鱗を見せつけた。身長187cm体重95kgと、ガタイもいい。選手としての花もある。'23年には24本塁打で、日本一にも貢献した。トラの次代はサトテルが担う。ファンはそう思っていた。 ところが、昨年は16本塁打に終わるなど、打棒が失速。それが今シーズン序盤では、13本塁打と大当たりだ。昨季との違いを岡田氏が指摘する。 「まあ、5年目でやっと何かちょっと摑んだんちゃうかな。こんな軽く打っているのに、ホームランになるわ、とかな。オレが監督やってたときから、バッティングコーチを通じて言うとったことは、前でさばけ、いうこと。打球を捉えるポイントをもっと前にして打て、ということだった。 今年、結構、泳いで打ってるやろ? ポイントが前になっているということやな。だから良い結果が出とるんとちゃうか。他の選手よりも間違いなしにパワーはあるんやから」 体勢が崩れて泳がされても、ポイントを前にして打ったほうがいいということなのか? 岡田氏に重ねて聞いた。 「そら、絶対にそうよ。片手で打っても、ホームランとか、外野の頭を越す打球になるやんか。それ、オレが佐藤に一番言うとったことやからな」 大谷選手を目指せ! 佐藤輝明の好調の兆しとなったのが、シーズン直前に行われた昨年のワールドチャンピオンで、大谷翔平擁するドジャースとのエキシビションマッチだった。最優秀投手に与えられるサイ・ヤング賞を2度受賞している左腕、ブレイク・スネル投手の直球を東京ドームのライトスタンドに叩き込んだ。元阪神エースで野球解説者の藪恵壹氏が言う。 「サイ・ヤング賞投手と対戦すること自体なかなかないことなのに、それを打ってしまうんだから、自信になったと思います。しかも、打った瞬間にそれとわかるホームランでしたからね。 本人もテレビで『大谷さんに負けたくない』と笑っていましたが、冗談ではなく目標を大谷翔平選手に置いたらいいと思いますよ。ゴールデンウィークまでは佐藤のほうが打っていたんですから。大谷はその後もバカバカ打っているので、大谷の数字を追いかければ、佐藤も50本くらいはいけると思います」 チャンスで打席に入れば、ホームランか三振。守備ではエラーを頻発。そんな姿を見て、阪神ファンは一喜一憂してきた。だが、「今年は違う」と元プロ野球選手で、デイリースポーツ野球評論家、岡義朗氏は力説する。 「打撃にしても、守備にしても、全体的に魅力がある反面、穴も目立ちました。素晴らしい力を持っているけれど、発揮しきれていない。それをなんとか打破しようとして、経験を積み重ねる中で、より考えながら野球をするようになったと思います。今でも三振は多いんだけど(両リーグトップ)、その内容がよくなっている。状況に応じて、フルスイングとコンパクトなスイングを使い分け、全般的にメリハリが出てきましたね。自分はいま何をするべきかを考えながら、野球をしている感じがある。やっぱり経験ですね。イチローも大谷も、どんな名選手も経験を積み重ねてレベルアップしてきているんです」 後編記事『【虎ファン納得】阪神・佐藤輝明が「令和のホームラン王」になるために…レジェンド・岡田彰布からの「アドバイス」』へ続く 「週刊現代」2025年6月9日号より 《つづきを読む》【虎ファン納得】阪神・佐藤輝明が「令和のホームラン王」になるために…レジェンド・岡田彰布からの「アドバイス」

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