東京オートサロン発の話題作「NS660」がいよいよ市販フェーズへ 　2025年1月に開催された東京オートサロンでの出展以来話題のカスタムカー「NS660」ですが、サーキット走行を経てついに販売開始します。 　新しいカラーも確認できますが、どのような形で販売されるのでしょうか。 めちゃ小さいNSXついに登場!? 【画像】超カッコイイ！ ホンダ「“ミニ”NSX!?」を画像で見る（70枚） 　株式会社WONDERが手掛ける「NS660」は、2025年1月の東京オートサロンで「miNiSX660」として初披露されて以来、SNSを中心に高い注目を集めてきました。 　会場ではフロントノーズやサイドのエアインテークなど初代NSXを連想させるシルエットが来場者の注目の的に。「可愛すぎてヤバい」「かっこいい」といった歓声が相次いだといいます。 　miNiSX660はサーキット走行も可能で、同年4月に富士スピードウェイにて雨天のコンディションにもかかわらず2分21秒の好タイムを記録。走りでも期待に応える実力を示しました。 　miNiSX660のベースとなるモデルは、ミッドシップレイアウトを活かして走行性能を磨いたホンダの軽オープン「S660」です。 　WONDERは同車にフロント・リアバンパースポイラー、サイドスカート、ワイドフェンダー、エアロエンジンフード、リアウイングを装着。ヘッドライトにはリトラクタブル風デザインを採用しました。 　担当者は「バンパーがシャープに見え、よりNSX NA1になった」と語ります。純正ウインカーのサイズではバランスが取れなかったため他車種流用で最適化したようです。 　そして2025年5月、ついに完成版の予約受付を開始。外装に加えてバンパー内に小型ウインカーとポジションランプを配置し、テールランプにもNSX純正品を採用しました。 　開発段階のサーキットテストではHKS製フラッシュエディタによるリミッターカットや車高調、強化ブレーキ、シバタイヤ280などを採用。ワイド化したボディと相まって高い安定性を実現したといいます。 　販売形態は2種類です。 　まず「ボディキット」は未塗装FRP一式にヘッドライトとNSXテールランプを含むセットで、価格は143万円（税込）。レース専用品の扱いとなり、取付・塗装・配線加工はユーザー自身でカスタムショップへ依頼する前提です。 　一方「WONDER NS660パッケージ」は塗装、取付、配線、車検取得、登録までを含めたフルサービスで、価格は250万円（税込）。全国引き取りと納車にも対応し、初回5台にはオプション設定のLEDウィンカーが無償で付属します。 　そして、販売発表と同時に公開された白い塗装の車両は、タイプRを想起させる赤いエンブレムと「チャンピオンシップホワイト」のボディが特徴です。 　担当者は「NSXが好きな方はタイプRに憧れる方も多い。ビビッと来る人に向けた切り札として温め、販売日に公開しました」と語ります。 　この1号車は開発途中から協力したオーナー車両で、量産仕様の完成形を示すショーケースとしてSNSでも大きな反響を呼びました。 　すでに多くの問い合わせがあるほど好調で、販売台数が伸びればツーリングやサーキットでのレースイベントも計画しているとのことです。 　さらに6月8日には耐久レースへの参戦も控えており、実戦でのアップデートをフィードバックした改良も視野に入れています。 ※ ※ ※ 　初代NSXの面影を軽オープンに凝縮したNS660が、ついに公道デビューへの扉を開きました。 　ユーザーのスタイルに合わせて選べる2通りの販売形態は、カスタム文化を愛する層だけでなく「NSXの世界観を気軽に楽しみたい」という新たなファン層にも訴求しそうです。 　完全予約制の初期ロットはLEDウィンカー特典付きで、早期完売も予想されます。問い合わせが集中する今こそ、唯一無二の“ミニNSX”を手にする好機といえるでしょう。