日本テレビは今週、『Good For the Planet』グップラ・ウィークとして、地球にいいこと、人にいいことを紹介していきます。 新品なのに捨てられるはずだった建築資材を人とマッチングさせる取り組みがあります。『news zero』水曜パートナーを務める俳優の板垣李光人さんが、初めての床のリノベーションに挑戦しながら、その取り組みを取材しました。 　　　　◇ 訪ねたのは、リノベーション中だという建物。元々、居酒屋だった場所を改装する予定だといいます。 リノベーションは、地域の人たちも参加して行われています。使われているのは、捨てられるはずだった建材です。 教えてくれるのは、一級建築士の資格を持つ豊田訓平さんです。床にタイルを敷いていく作業。サイズが合わない部分は、タイルを切って調整します。 民泊施設になるという同じ建物の2階。フローリングにカーペットを敷く作業もわずか10分でほとんど完成しました。 豊田さんは建材ロスの削減に取り組んでいます。普段働く一室は、段ボールや木材などで埋め尽くされています。これらも捨てられるはずだった「未使用の新品」です。 ——どうしてそういう（新品で捨てられる）ことが起こる？ 豊田さん 「どうしても（材料が）足りないことが許されない業界。ぴったり材料を入れることが難しくて、多めに材料を入れる。多めに入れたけど順調に工事が終わったら、その分がちょっと余ってしまう」 豊田さんは元々、建設会社で働いていました。現場で余分に発注され捨てられる建材の多さを目の当たりにし、少しでも減らそうと「人と建材のマッチング」の取り組みを始めました。 豊田さん 「誰かが解決しようとしているのか調べていくと、ありそうでなかったサービス」 捨てられるはずだった建材を業務提携している数十社から買い取り、企業や個人にアウトレット価格で販売しています。例えば、あるカーペットは、「1ケース6800円」ですが、元の値段は「7万4000円」だったといいます。 豊田さん 「（ほとんどが）7〜8割引きぐらい」 建材を無駄にしない活用方法も伝授していて、取り組みを始めて4年で利用者はのべ3万人になったといいます。 建築業界全体でも、家の部品すべてをリサイクルできるものにかえる取り組みなど、“建材ロス”解消に向けた動きは広がっています。 豊田さんの会社では、これまでにおよそ500トンの建材を回収しているといいますが… 豊田さん 「氷山の一角の、氷山の一角の、氷山の一角しかアプローチできていない。あと少なくとも1000倍以上は流通させないと、問題解決したとはいえない」 　　　　◇ 板垣李光人さんに、実際にリノベーションに加わって感じたことを聞きました。 板垣李光人さん 「これまでは床をかえるというのは、すごいハードルが高いのではと感じていたのですが、このカーペットなんかは親子でも楽しめそうですし、賃貸の物件でもパネルなどを使うとDIYを楽しめるということも教えていただいて、すごく興味がわきました」 「豊田さんは、自分の会社だけでなく、この取り組みがゆくゆくは全国に広がっていったらいいと話していて、住んでいる地域の近くにこういう場所があるとより建材ロスを減らしていけるかなと思いました」 （6月4日放送『news zero』より）