天皇皇后両陛下と愛子さまは、アメリカ軍の攻撃で沈没した学童疎開船「対馬丸（つしままる）」の記念館を訪問されました。今回の初訪問にあたり、ご一家は強い思いを抱いていらっしゃいました。 　　　◇ “2日目”となる5日。かりゆし姿を見せられた天皇皇后両陛下と長女の愛子さま。戦後80年の節目にあたり、4日から沖縄を訪問されています。焼失した首里城の正殿の復元状況などをご覧になりました。 街の人 「初めて近くで見たので感激した」 「今回愛子さまも一緒に来られたことがすごく意義深い」 愛子さまにとって初めてとなる、沖縄訪問。両陛下とともに、学童疎開船「対馬丸」の犠牲者のための慰霊碑に、花を手向けられました。 1944年、アメリカ軍の魚雷攻撃で沈没し1000人以上の子どもが犠牲になった学童疎開船「対馬丸」。3年前に両陛下が沖縄を訪れた際は記念館へのご訪問はかなわなかったものの、「対馬丸」の生存者で家族9人を亡くした高良政勝さんと懇談。 「対馬丸」生存者　高良政勝さん（2022年） 「（陛下から）ぜひ機会を見て（対馬丸記念館に）行きますとお言葉いただきました」 そして今回、愛子さまとともに初めて記念館を訪問された両陛下。犠牲者の遺影や遺品などを、真剣な表情でご覧になりました。 「対馬丸」生存者　高良政勝さん 「初めてですかね沖縄」 「はい。初めてうかがわせていただきました。夏は湿度も高い？」 「対馬丸」生存者　高良政勝さん 「そうなんです」 「対馬丸」生存者　高良政勝さん 「もちろん天皇皇后両陛下のご訪問も非常にありがたいけど、そこに愛子さまがおいでになられたことは、非常に大きなことだと思う」 　　　◇ 今回の沖縄訪問では、こんな“再会”も。 沖縄の小中学生が記者体験をする「豆記者」。上皇ご夫妻が交流を始められてから代々受け継がれてきて、愛子さまは2歳のときに初めて同席。中学3年生のときには、同世代の記者たちにさまざまな質問をされました。 このとき、豆記者の1人だった、岸本望乃叶さん。 「豆記者」経験者　岸本望乃叶さん（19）（先月30日） 「天皇ご一家が入ってきたときにふわっとした空気になって、とても緊張がとけて安心したのを覚えています」 実はこのとき、両陛下や愛子さまとともにバレーボールもしたといいます。 「豆記者」経験者　金城若葉さん（22）（先月30日） 「天皇陛下が一生懸命、転んでまでもボールをとってくださって」 それから、9年ぶりの再会。 「豆記者」経験者　金城若葉さん（22）（4日夜） 「（両陛下から）『バレーボールをした年にもいた方ですね』とお声かけいただいて、覚えててくれたんだとうれしかった」 「豆記者」経験者岸本望乃叶さん（19）（4日夜） 「私たちの世代は戦争を体験していないので、愛子さまと同じような世代と戦争のことについて考えたり、平和について学んだり知ることは誇りに思うしうれしい」 2日間、沖縄の地で戦争の記憶と向き合われた両陛下と愛子さま。5日夜、東京に戻られます。