北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんの父の滋さん。亡くなってから6月5日で丸5年となりました。滋さんの命日に合わせて新潟市内の路線バスにめぐみさん帰国を願うポスターが掲示されました。母・早紀江さんと同級生が問題の解決を訴えています。 6月5日… 路線バスの中に掲示されたポスター。そこには抱きしめ合う親子の姿がありました。 〈同級生の会　池田正樹代表〉 「滋お父さんが天国に召されて5年ですから、何もせずにはいられなくて」 横田めぐみさんは1977年、中学校からの下校途中に北朝鮮の工作員に拉致されました。 娘を救いたい―。全国を飛び回った父・滋さん。妻の早紀江さんとともに署名活動や講演を重ねました。 しかし、めぐみさんとの再会を果せないまま5年前の6月5日、帰らぬ人となりました。 いまだ実現しない娘の帰国。3日、早紀江さんは胸の内を明かしていました。 〈横田早紀江さん〉 「家の中に主人がいなくなったということはものすごく大きな寂しさがあります。頭なでたりしながら写真に向かってつぶやいていますね」 滋さんの命日に合わせて行われたポスターの掲示作業。めぐみさんの小・中学校の同級生、池田正樹さんが新潟交通に依頼しました。願うのはポスターに描いたような親子の再会。しかし、焦燥感をにじませます。 〈同級生の会　池田正樹代表〉 「滋さんは間に合わなくて本当に申し訳ないと思いますし日本国がめぐみさんを取り戻せないのは滋さんの命に申し訳ないですよ」 5日、電話での取材に応じた早紀江さんも… 〈めぐみさんの母　横田早紀江さん〉 「（滋さんに）難しいけど頑張るからねと言ってもう5年も経ってしまったんだよねとひとりごとのようなものですけれどもね。どうしたらみんな元気で日本に帰ってくることができるんだろうかと毎日考えています」 〈同級生の会　池田正樹代表〉 「鼓動が止まったあとに滋お父さんの目から涙が流れたんですよどんなに会いたかったかどんなに会えなくて悔しかったか。いろんな方々と思いをひとつにして大きな波にして政府の背中を押したいと強く思います」 10月には拉致問題の解決を願うチャリティーコンサートが開かれる予定でポスターはコンサートの当日まで新潟交通のバス50台に掲示されます。