地球にいいこと、人にいいことを紹介していく『Good For the Planet』略してグップラです。馬瓜エブリンさん（バスケットボール選手・『news zero』木曜パートナー）がよく着るアパレルブランドは、その商品を購入すると、売り上げの一部がアフリカの支援に回るという特徴があります。創業者の思いを聞きました。 　　　◇ エブリンさんが訪れたのは、東京・原宿にあるアパレルブランド「CLOUDY」の店舗。 馬瓜エブリンさん 「模様とか柄とか、一個一個がなかなか見ないですよね、日本で」 色鮮やかな“アフリカ伝統のデザイン”が特徴で、エブリンさんも愛用しているといいます。 その創業者が、銅冶勇人さん（39）。 両親がアフリカ・ガーナ出身のエブリンさんは、そのガーナを支援する銅冶さんと3年ほど前に知り合い、交流を深めてきました。 いま、イチ押しだというのがこのバッグ。 銅冶勇人さん 「アフリカのガーナの工場で、一つ一つ手作りで現地の女性が作っている」 工場で働く人が企画した商品だといいます。ガーナに雇用を生み出すため、CLOUDYで販売されている多くの商品が、現地で作られています。 ただ、安定した商品が届くまでの道のりは、険しいものでした。どういうことなのか、CLOUDYの事務所でエブリンさんが体験したのは、ガーナから送られてきた商品の“品質チェック”です。 銅冶さん 「検品をしていただきたい」 エブリンさん 「初体験」 ２つのバスケットは、向かって右側が正常なもので、左側がミスのある商品だといいますが、エブリンさんは、気づくことができるでしょうか？ エブリンさん 「（ミス）なさそうだけど。カゴってこういうもんじゃないですか…。あります？」 よく見ていくと…。 エブリンさん 「かたち…？」 銅冶さん 「いいポイントです」 エブリンさん 「当てちゃった？」 銅冶さん 「はい」 正常な商品はきれいな円形なのに対し、ミスがあった商品は、ゆがんでいたのです。 銅冶さん 「CLOUDY立ち上げ当初（約10年前）、商品にならなかった全体の割合は90％」 エブリンさん 「いまだとどれくらい、商品にならないものが？」 銅冶さん 「90％から95％が商品になっている」 エブリンさん 「逆転しましたね、数字が」 ほぼ全てが売り物にならない状態から、どのように改善していったのでしょうか？ そのヒントが商品にありました。 銅冶さん 「タグの部分」 書かれていたのは、数字の10。 銅冶さん 「現地のみなさんのスキルを上げるためのトレーニングの費用に（代金の）10％を使わせていただく」 CLOUDYの最大の特徴が、この売り上げの10％を使った支援です。職業訓練で商品の質を上げるだけでなく、これまでガーナとケニアに子どもたちが通える学校を5つ建設。 いまは“西アフリカ最大のゴミ山”とも言われる、ガーナのスラム街に6校目の学校をつくろうと取り組んでいます。 銅冶さん 「我々先進国のゴミもそこに運ばれてしまっている。（有毒ガスで）その村の平均寿命が30代といわれている」 「子どもたちがどんどん成長していく中で、新しい学校でたくさんの夢を描ける選択肢を広げることができる、そういう環境をつくっていきたいなと、いちばん僕が目指したいこと」 エブリンさん 「日本のみなさんに伝えたいことは？」 銅冶さん 「みなさんもどこかでなにかをしてみたいとか、社会問題を感じる情報もこれだけたくさん出てきている。大きなことをしなくてはいけないって考えるんじゃなくて、こんなことでもいいからやってみようとか、そんな生活のきっかけになれれば」 （6月5日放送『news zero』より）