デジタル庁公式Xは2025年6月6日、「6月24日より、マイナンバーカードをiPhoneに安全に追加して利用できるようになります」と発表した。 「いつでもどこにいてもマイナポータルにアクセスすることができます」 デジタル庁は「マイナンバーカードを　あなたのiPhoneの中に」として、iPhoneでのマイナンバーカード追加に関する特設ページを案内した。 Xでも、「これにより、いつでもどこにいてもマイナポータルにアクセスすることができます。また、iPhoneで、より便利にコンビニ交付サービスで証明書を取得できます」とアナウンスしている。 これまでは、iPhoneでマイナポータルを利用する際には、専用の「マイナポータルアプリ」を介してパスワードを入力した上で、マイナンバーカードを認証する必要があった。カードが手元にないとログインができないため、利便性への課題が指摘されていた。 一方、Android版では、23年5月に「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」がリリースされた。実物のマイナンバーカードを使わず、各種サービスをスマートフォンだけで完結できるようになっていた。 今回の対応により、6月24日からはiPhoneでもマイナンバーカードを「Appleウォレット」に追加し、関連サービスを利用できるようになる予定だ。 「マイナンバーカード対面確認アプリ」もリリース予定 特設ページでは、「実物のマイナンバーカードの代わりに、顔や指紋での認証（Face ID や Touch ID）で、マイナポータルへのログインや、コンビニでの証明書取得などの行政サービスを、簡単、安全かつ便利にご利用いただけます」としている。 「iPhoneのマイナンバーカード」では、行政サービスなどに用いられる「マイナポータルへのログイン」が利用できるほか、住民票の写しや印鑑登録証明書などの各種証明書をコンビニで取得することもできる。 また、本人確認の現場で使われる「マイナンバーカード対面確認アプリ」についても、iOS版は25年7月中の提供を目指して開発が進められている。これにより、店舗や窓口でも、iPhoneに登録されたマイナンバーカードを使って、本人確認や年齢や住所の確認が行えるようになる見通しだ。 Android版・iOS版によってカードの追加や登録の手順は異なるものの、利用できるサービスに違いはない。 期待と懸念の声が交錯 平将明デジタル相は同日、記者会見を行い、マイナンバーのPRキャラクター「マイナちゃん」と並んで新機能のリリースを発表した。 「皆様のおよそ半分が使っていらっしゃるiPhoneへのマイナンバーカード機能の搭載について、6月24日火曜日にリリースする予定となりました」 「iPhoneへのマイナンバーカード機能搭載によって、UI・UXは格段に良くなりますので。iPhoneをご利用されている国民の皆様におかれましては、是非本機能の搭載を進めていただければと思います」と呼びかけた。 発表には、「めちゃくちゃ便利になりますね。地味にカードを出すのが面倒だったので助かる」「アナログカードの方が落とした時に拾った人は見るだけで個人情報丸見えなので、iPhoneに搭載出来るのはありがたい」など期待の声が多く寄せられた。 一方で、「iPhoneに対応するなら、なおさら早く、スマホ健康保険証が病院で使えない問題をなんとかしてくださいね」「マイナカードのデータサーバのセキュリティが絶対的と信用した上での利用じゃないと怖くて使えない...」といった要望・懸念も寄せられている。