少子化進み、三原じゅん子こども相に大逆風 会見で「深刻に受け止め」も、記者から質問出ず

少子化対策などを担当する三原じゅん子・こども政策担当相(60)が、こども家庭庁の2025年度予算7.3兆円はムダだなどとネット上で批判を受け、防戦に追われている。 24年の出生数が初めて70万人を割り、少子化対策が何も実を結んでいないというものだ。三原氏は、「深刻に受け止めています」と記者会見でコメントし、今後の取り組みを説明しているが......。 「少子化対策はどこ?」「7.3兆円では成果を出せず」... 「少子化対策はどこ?」「7.3兆円では成果を出せず、、、 ボランティアに頼るのか 人の善意を悪用しないで欲しい」 三原氏が25年5月末、障害者と交流する国のイベントをXで紹介すると、こんな厳しいリプライが寄せられた。これに対し、三原氏は、「こども家庭庁担当ではなく、共生共助担当として内閣府の事業です」などと説明し、理解を求めた。 三原氏は、石破茂内閣の下で24年10月1日に内閣府特命相に就任し、少子化対策も担当している。しかし、アイドル出身という立場もあってか、ネット上では厳しい声が多い。 25年5月27日には、日本テレビ系情報番組「DayDay.」で司会の山里亮太さんからインタビューを受ける様子の録画が放送され、少子化対策を巡って、山里さんの突っ込みに次々答えた。 三原氏はまず、保育士に1割強の処遇改善を行ったと成果を示し、「7.3兆円も使って何をしてるんだ」とよく言われると認めながらも、予算の必要性を強調した。こども家庭庁は、厚生労働省や内閣府、文科省の事業を引き継ぎ、保育所や児童手当などの必要経費が多くを占めるとも説明した。 一方で、少子化が止まらないことについては、「対策がうまくいっているのかと言われれば、そうでないということは、本当に申し訳ない」と謝罪した。出生数の目標値について聞かれると、「政府としては出さない」と答え、「結婚したい、子どもを生みたいというのはその方の自由」などとして、政府が設定するのは「適切ではない」とした。出生数減少の検証については、三原氏は、「これから」と述べるに留まった。 「婚姻件数は微増」と会見で報告も、原稿読み上げに終始 6月3日の閣議後会見では、三原氏は、加速度的に進む少子化の要因などの質問を受け、官僚が用意したとみられる原稿を読み上げた。 そこでは、「婚姻数の減少、夫婦の子どもの数の減少、この2つが挙げられると思います」として、その背景についてこう述べた。 「若い世代の所得や雇用の問題、出会いの少なさ、子育てにかかる経済的や精神的な負担、仕事と子育ての両立の難しさなど、様々な問題が複雑に絡み合っており、依然としてそれら問題が解消されていない状況にあると認識しております」 そして、今後の取り組みについて、経済的支援の強化などを盛り込んだ加速度プランや性や妊娠への正しい知識を伝えるプレコンセプションケアの推進などを挙げた。しかし、少子化対策への評価については、重要だと認めながらも、具体的に言及しなかった。 少子化については、4日になって、厚労省の調査結果が発表された。24年の出生数は約68万6000人で、1人の女性が産む子どもの数の指標である合計特殊出生率は1.15と過去最低になったと伝えられると、三原氏への逆風も激しくなった。 「なんで7兆も使って子供減るの?」「無意味な施策に税金垂れ流してる」「『予算消化庁』でよくない?」といった書き込みが相次ぎ、こども家庭庁の解体を唱える投稿には、8万件以上の「いいね」が寄せられる事態になっている。 三原氏は、6日の閣議後会見の冒頭で、厚労省調査に触れ、「この結果を深刻に受け止めています」と切り出した。「他方、婚姻件数は、48.5万組と前年比プラス約1万組で微増となっておりまして、こうした動きを一過性に終わらせてはならない」と良い兆しも示した。その後も、手元の原稿を読みながら、少子化対策について、これまでと同様の説明をした。10分ほどの冒頭発言の後、記者からは質問が一切出ず、そのまま会見は終了した。 (J-CASTニュース編集部 野口博之)

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