2025年上半期のヒット商品番付が発表され、東の横綱となったのは「米フレーション」でした。「貴重なお米をおいしく食べたい」という思いは、家電や生活雑貨にも及んでいます。 【一覧】日経MJ『2025年 上期ヒット商品番付』 上半期のヒット番付も「コメ」 最もヒットしたのは「米フレーション」 南波雅俊キャスター: 4日に発表されたのは、日経MJが今年の売れ行きや世相を反映して独自に作った『2025年 上期ヒット商品番付』です。 <2025年 上期ヒット商品番付 西> 横綱:大阪・関西万博 大関:大の里 関脇:任天堂 Nintendo Switch2 小結:資さんうどん <2025年 上期ヒット商品番付 東> 横綱:米フレーション 大関:MLB東京シリーズ 関脇:10万円ドラム式洗濯機 小結:資生堂 アネッサ パーフェクトUV ブラッシュオンパウダー 東の横綱に選ばれたのは「米フレーション」。これは「コメ」と物価の変動を表す「フレーション」の2つを掛け合わせた造語です。コメの高騰でさまざまなアイディア商品や、代替食品が生まれたという現象自体を指しています。 コメ高騰(インフレ)に対応すべく、代替食品やアイデア商品が多く登場した現象「米フレーション」は、貴重なコメを少しでもおいしく食べたいという私たち消費者の気持ちだと思います。おいしく食べるコツや、さまざまな商品をご紹介していきます。 備蓄米で関心急増か 米びつの売上増加 まず、市販のコメ袋のほとんどには、空気抜きのための小さな穴が空いています。例えばビニール袋でも横の辺りに小さな穴が空いていて、換気できるようになっています。 そのコメ袋のまま保存すると、湿気やにおいがコメに移ってしまいます。都内の米殻店によると、「米びつなどの密閉容器に入れ、野菜室で保存するのがおすすめ」ということで、米びつの人気も非常に高まっているそうです。 ニトリの広報によると、「“令和のコメ騒動”以降、米びつ全体の売り上げは伸びており、今年に入ってさらに前年比10〜15%ほど売り上げが増加している」ということです。 一番人気は『冷蔵庫米びつ 2キロ』(799円)です。これは横置き・縦置きのどちらにも対応しているので、ドアポケットにも置くことができます。また、湿気や酸化を防ぐパッキンとロックが付いていて、さらにハンドルも付いているので取り出しやすい形状で、カップに注いで計量することができます。 「1日でも早くお客さまに」 玄米の需要増加とともに“おうち精米”も人気 最近は備蓄米が放出され、店頭での取り扱いも徐々に拡大していますが、まだまだ店舗に行きわたっていないのが現状です。 埼玉・東京に7店舗かまえる「スーパーマルヤス」は備蓄米の随意契約の申請中です。まだ結果待ちの状態ですが、精米したコメ以外にも玄米2キロ超600円台後半程度を想定して、販売を検討しているということです。 なぜ玄米のまま販売するのかというと、担当者によれば備蓄米は玄米で届くので、精米せずに「とにかく早くお客様に届けたい」という思いがあるそうです。 そして、玄米を精米するための精米機の売上も好調となっています。 エムケー精工によると、小型の精米機「RICELON」は直販価格2万1100円ですが、売上は前年同月比10倍に急増しているそうです。 2リットルのペットボトルサイズで、2合の精米が3分前後で完了するので、ご飯を炊く直前でもできます。3分づき、5分づきなどの調整も可能です。 そもそも、コメは精米後どんどん酸化して風味が落ちてしまうので、都度精米するとより新鮮に、より美味しく食べられるということです。また、古い白米の酸化した表面を削り、鮮度を取り戻すようなリフレッシュ機能も付いていて、非常に便利です。 日比麻音子キャスター: 改めてコメは日本の大事な文化なんだということを痛感します。いつもあると思ってはいけないと考え直すきっかけにもなりますね。