【パリ＝平地一紀】テニスの四大大会第２戦、全仏オープンは７日、パリのローランギャロスで行われ、車いす部門男子シングルス決勝で、第１シードの小田凱人（ときと）（東海理化）が第２シードのアルフィー・ヒューエット（英）を６—４、７—６で下して３連覇を飾り、四大大会通算５勝目を挙げた。 国枝さんの４連覇にあと一つの１９歳 １９歳の小田が、全仏４連覇を成し遂げた国枝慎吾さんに続く３連覇を達成。パリで再び喜びを爆発させ、「１０連覇を目指して頑張る」と力強い宣言も飛び出した。 決勝の相手は、昨年のパリ・パラリンピック決勝で激闘を演じ、１月の全豪決勝では敗れた好敵手のヒューエットだ。勝負所で２ゲーム連取して第１セットを先取。第２セットはマッチポイントを握ってから粘られ、「疲れていた」と言いながらも、強気に攻め続けた。タイブレイクの末に最後は相手のリターンが外れ、勝利が決した。 雨の影響で会場が客席の多い屋根付きコートに急きょ変更された中、優勝インタビューでは、凱人の文字が、パリの名所の凱(がい)旋(せん)門に由来することを心地よさそうに披露した。昨年のパリ・パラを含め、この会場でのシングルスは無敗が続き、「自分のアイコニック（象徴的）な大会になりつつある感覚が年々、増している」と実感を込める。「ウィンブルドンも、全米も、全力で勝ちにいく」。新世代のスターが、今年の四大大会１勝目を挙げた。（平地一紀）
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