今月22日投開票の東京都議会議員選挙。現有議席1の生活者ネットワーク、ともに議席ゼロから議席獲得を目指す社民党と参政党に、都議会での“数の力”にどう向き合い政策・公約を実現していくのか掘り下げて聞きました。 ■互いの共通点 相容れない点は? 日本テレビ 鈴江奈々アナウンサー 「おそらく都民の皆様も、都議選でどこに注目したらいいんだろうとか、ちょっと分からないところもあると思います。また、最近は国政も含めていろんな新しい政党が生まれている中で、それぞれの党の特色だったり、違いだったりみたいなところが、選ぶ方の悩みでもあると思うんです」 「今日集まってらっしゃるこの3つの政党・政治団体で見てみると、お互いここは共通点だけど、ここは違うみたいなところって、参政・神谷さんから見てどうですか?」 参政・神谷宗幣代表 「私は国政で社民党さんの福島代表とはよくお話しするので、生活者ネットの政策は必ずしも入ってないんですけども、少なくとも福島さんと私がよく意見が合うのは、やっぱり戦争とかいけないよねと」 「軍需産業というのがあって、そういったものの中で戦争とか世界に広がっているので、私たちはそれもグローバリズムだと言っているので、そういったところはダメで、やはり軍事にお金を使うより、農業だったり、それこそ都民の暮らしのところにしっかりとお金を使わないといけないというところは結構共通してるところじゃないかなというふうに思います」 鈴江アナウンサー 「逆に、ここは相容れないから、それぞれの党としてやっていきたいところは?」 参政・神谷代表 「おそらく国家観とか憲法観とか、そういったところですね。我々は創憲といいまして、自分たちで憲法もつくるんだと」 「(参政党は)もう一度日本人独自の憲法をつくろうといったところと、(一方で)社民党さんが護憲をずっと強く言われているので、目指すところは一緒でも手法が違うのかなというところはあると思います」 社民・桜井夏来東京都連合幹事長 「基本的に逆の立場からも同じかなというふうに思っています」 「私たちはやっぱり足元の自治体でしっかりとですね、根をはって取り組みをするということを大事に思っている政党だというふうに思いますね。国政で勢力を伸ばすことはもちろん大事なんですけれども、やっぱり足元の自治体が大事だと思っている政党が今日集まっているなというふうに感じています」 「違いという点に関しては、まさに神谷さんもおっしゃったとおりですね。さきほど国政の方のスローガンで日本人ファーストというふうにおっしゃった。私たちはそう考えていません」 「私たちはこの社会を生きる誰もがですね、共に安心して生きていける社会を目指していこう。それは日本人じゃなくてもですね、外国籍の市民の方、住民の方であってもきちんと大切にされるべきだ、この点にはやっぱりちょっと違いがあるかなというふうに思っています」 鈴江アナウンサー 「生活者ネットワーク・岩永さんは、現職の都議として活動されていて、ただ、所属議員が1人でいらっしゃるというところで、苦労される部分とか、やりたくてもできないっていうところはあると思うんです」 生活者ネットワーク・ 岩永やす代都議会議員 「議会の中においての構成では、やはり今、知事与党と言われている自民党、公明党、都民ファーストの3党と、それ以外というような形で、あと一人会派の方々も今たくさん増えておりまして、それぞれのご判断でやられていますが」 「ただ一方で、都議会の中でも超党派の議員連盟というような活動も今活発に行われておりまして、例えば神宮外苑の問題ですとか、羽田の新飛行ルートの問題ですとか、テーマを決めて、そのテーマに賛同する議員が超党派で共にその政策について進めていくための連携を行っていくというようなところは、一人会派であっても連携をしながらやっていくという活動の基盤はあります」 「しかしながら、やはり数の世界というのは都議会の中でもとても多いので、発言の時間、また委員会の所属といったところでは、なかなか一人会派の制限というのは、まだまだありますので、そこは議会改革の中で、これからもさらに、またきちんと活発な議論がそれぞれの一個人の議員として与えられるような権利を主張していけるような活動は、これまでもやっておりますけれども、引き続きやっていきたいなと思っております」 ■他党との連携は? 日本テレビ報道局社会部 小野高弘部長 「その数の力ということが気になるんですけれども、皆さんのような都議会の中で大きなパワーを、数の力を持っていないところは、どうやって超党派で呼びかけていくのでしょうか?」 生活者ネットワーク・ 岩永都議会議員 「委員会の中での連携であったりですとか、あとは意見書提出、先ほどお話をしたような議員連盟という形での連携ですとか、様々なテーマ、それから今は政治倫理の問題について、議会の中での政治倫理条例をつくるということについてさまざま議論をしておりますけれども」 「そういった中でも、できれば一人会派の意見も入れてもらえるようにということで、意見表明の場を急遽入れてもらうというようなことをしたりということは、この間やってきてはおります」 鈴江アナウンサー 「この都議選では参政党も社民党も議席が現在は0なので、議席獲得を目指しているというお立場ですけれども、参政党ですと現在4人擁立されていて、全員当選できたとしても、それほど大きなボリュームではないというところで、他党との連携は考えてらっしゃるんでしょうか?」 参政・神谷代表 「もちろんやっぱり議会は数なので、数を持っているところと組んでいく必要があると思っています」 「ただ、知事与党とか野党みたいな、そういう分け方ではなくて、やはり是々非々でやっていける」 「私はもともと自民党にいましたから、自民党の方にも働きかけますし、あと、私の古い地方議員の友人たちが都民ファーストの中心におりますので、そういうところともパイプはあります。この2つが数が多いので、数が多いところともやりますし」 「でも、だからと言って毎回多数につくというのも違うかなと思っているので、その辺はうまくどこの党ともテーマごとに話し合って政策協定を作っていきたいと思います」 鈴江アナウンサー 「社民党はいかがでしょうか?」 社民・ 桜井東京都連合幹事長 「私たちは今回の選挙、公認候補1人しか擁立していません」 「当選してもですね、会派を組めない以上、どこかの会に入れていただくという可能性はなくはないです。けれども、単独での会派は作れない状況です」 「ただ、この1人の候補者、社民党の公認候補ですけれども、いろんな政党からの推薦をいただいて、今、選挙戦を準備していますので、そういったつながりの中で当選した暁には、議会でもいろんな方と協力関係を築きながら政策の実現にあたっていきたいなというふうに思っています」 (※議論のポイントを再構成しました)