【セントルイス（米ミズーリ州）＝帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの山本由伸が７日（日本時間８日）、敵地でのカージナルス戦に先発し、日本代表「侍ジャパン」で一緒にプレーしたカージナルスのヌートバーと初対戦した。 一、二回に２打席連続で空振り三振を奪い、五回は左前打を許した。対戦成績は３打数１安打だった。 ２０２３年のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）で侍ジャパンの世界一に貢献した２人。山本はメジャー１年目だった昨季、カージナルス戦で登板機会がなく、「ついにメジャーの舞台で対戦できる。すごく楽しみだった」。 一回は低めのスプリットで空振り三振。二死満塁のピンチで対戦した二回も低めのスプリットでバットに空を切らせた。山本は「スイングもすごく強いし、（バットに）ヒットされるとランナーが一気に返ってしまう場面でもあったので、とにかく丁寧に投げた」と振り返った。 ヌートバーは２０２３年５月に投手・大谷翔平と対戦した際、３打席連続三振に倒れていた。山本にも２連続三振を喫し、「翔平と山本相手に６打席連続三振は絶対に嫌だった」。五回の第３打席では、弱いゴロの打球が左前に抜ける安打となり、「（この打席は）とにかくボールに当てないと、と思って攻め方を変えた。弱い当たりだったけど、たまたま抜けてくれてラッキーだった」と笑顔を見せた。 山本は６回４安打無失点、９奪三振と好投したが、味方打線も得点を奪えず、試合は０—０で終盤へ。カージナルスが八回に好走塁で先制し、ドジャースが九回に暴投で追いついた。その裏、カージナルスがアレナードの適時打で２—１でサヨナラ勝ちした。 勝利の余韻も手伝って、ヌートバーは山本との対戦を楽しげに語った。「ああいう投手と対戦するのは、打者にとっては簡単ではない。日本代表のチームメートだった時の方が、彼のことを好きだったよ」
