【街中で扱いやすいコンパクトSUV】ラングラーの弟分『ジープ・レネゲード』がマイルドハイブリッド搭載で魅力増!

日本で扱うのに適度なサイズ ステランティス・グループがプロデュースする『ジープ』ブランドのコンパクトSUV、『レネゲード』にマイルドハイブリッドモデルの『eハイブリッド』が設定された。 【画像】マイルドハイブリッド搭載で魅力増!ジープ・レネゲードeハイブリッド 全46枚 初代となる現行型が2015年に登場したレネゲードは、ジープ・ファミリーの末弟だった。『だった』と表記したのは、日本では2024年に発売された『アベンジャー』が、よりコンパクトなモデルとして登場したからだ。 ジープのコンパクトSUV、『レネゲード』にマイルドハイブリッドの『eハイブリッド』が登場。 中島仁菜 とはいえ、日本で扱うには適度なサイズのコンパクトなSUVとして、日本市場のジープ車では兄貴分の『ラングラー』に次ぐ人気を得ている。そんなレネゲードに登場したのが、今回紹介するeハイブリッドだ。 パワートレインは新開発の1.5L直4ターボエンジンと、48Vモーターを内蔵した7速DCTを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。このシステムは、エンジンのパワースペックこそ違うが、モーターのスペックやDCTのギア比などは、同じグループのアルファ・ロメオ・トナーレと基本的に共通のものだ。 ステランティス・グループはEV化戦略をマルチエネルギー戦略へと転換し、仕向け地によって主力とするパワートレインを再考している模様。ハイブリッドがメインストリームとなっている日本では、この48Vハイブリッドのパワートレインを重視しているようだ。 それゆえこのレネゲードだけでなく、前述のアルファ・ロメオ・トナーレをはじめ、エンジンは違うがフィアット600やプジョー308、そしてシトロエンC4など、続々と48Vハイブリッドシステム搭載車が日本に投入されている。 ステランティス・ジャパンでは、このシステムを『マイルドハイブリッド』と謳っているが、スタータージェネレーターを用いてエンジンをアシストするがモーター走行はできないような簡易的なものではなく、15〜25km/hくらいまではモーター走行が可能だ。 それなら単に『ハイブリッド』と呼んでもおかしくないが、日本では『ハイブリッド=かなりのモーター走行が可能』というイメージが強いため、あえてマイルドハイブリッドと謳っている。 古臭さを感じないスタイリング これまで日本仕様のレネゲードには1.3Lターボのエンジン車とこれにモーターを組み合わせたPHEVの『4xe』が設定されていたが、このeハイブリッドの登場で、両車は在庫のみでの対応になるという。 そんなeハイブリッドだが、パッと見は従来モデルと基本的には変わらない。外観でも、ジープのアイデンティティのひとつであるセブンスロットのグリルはグロスブラック、ドアミラーとドアハンドルはブラックのアクセントを採用したことくらいで、ハイブリッドを示すエンブレムは装着されていない。 カッコ可愛いスタイルと扱いやすいサイズで、日本では女性にも人気が高いレネゲード。 中島仁菜 それでも登場から10年を経たスタイリングは古臭さを感じない。それは『ザ・ジープ』といった不変のスタイルを続けている、兄貴分のラングラーのスタイルを踏襲しているからだろうか。このカッコ可愛いスタイルと扱いやすいサイズで、レネゲードは日本では女性にも人気が高い。 インテリアでは、ダッシュボード中央にセットされたモニターが目をひく。第5世代のUコネクト5を搭載し、10.1インチにサイズアップされたモニターはタッチパネル式で、カーナビやスマートフォンとのリンク機能も備える。 少し形状が変更されたステアリングホイールはスポーク左右にスイッチを備え、右側はクルーズコントロールなど、左側はオーディオや10.25インチのメーターディスプレイの表示変更などを操作できる。いずれもわりと直感的に操作できるので、取扱説明書を読まなくても戸惑うことはないだろう。 普通のエンジン車と変わらない感覚 スターターボタンを押すとメーターパネルに『RENEGADE』の文字が現れてシステムが立ち上がる。バッテリー残量が十分なら、エンジンは始動しない。まずはATセレクターをDに入れ、アクセルペダルを静かに踏んで走り出した。 走行状況にもよるが、走り出すとわりと早めにエンジンが始動する。加速などでアクセルペダルを少し強めに踏むとモーターがアシストし、エンジンのターボが効く前の領域をうまく補ってくれる。しかもけっこう速い。 7速DCTのセッティングも良く、普通のエンジン車と変わらない感覚で乗ることができる。 中島仁菜 アクセルペダルを戻すとエンジンは停止し回生ブレーキも作動するが、その度合いはあまり強くないのでワンペダル的な違和感はない。 市街地でも高速道路でも、アクセルペダルの開度に応じてエンジンもモーターも頻繁にオンオフし、減速時は短時間でもバッテリーに少しでも充電している。しかしこうしたパワートレインの動きは、ダッシュボード中央のモニターでエネルギーフローを見ているからわかることで、ただ乗っているだけではほとんど意識しない。 また、7速DCTのセッティングも良く、シフトショックも極めて少ないので、普通のエンジン車と変わらない感覚で乗ることができる。なお、ATセレクターの手前には『eオート』のスイッチがあり、積極的にエンジンを回してバッテリーを充電することもできる。 市街地でも高速道路でも乗り味は悪くない 高速道路のクルージングはエンジンでの走行となるが、エンジン回転数は7速で80km/hが1600rpmくらい、100km/hが2000rpmくらいといったところ。アダプティブクルーズコントロールも装備しているが、残念ながら車速が30km/h以下になるとキャンセルされる。 また、車線逸脱警報は備わるがレーンキープ機能は備わっていないので、ステアリングは自分で修正する必要がある。このあたりは10年前に登場したモデルだから、致し方ないところ。次期型に期待しよう。 今回は撮影中心でハンドリングなどは試せなかったが、市街地でも高速道路でも乗り味は悪くなく、コンパクトなSUVとしては静粛性も問題ない。おとな2名なら長距離でも寛げるリアシートや、必要十分な広さのラゲッジスペースなども、エンジン車と変わらず使い勝手がいい。 ジープらしいスタイリングながら街中でも扱いやすいサイズに、48Vハイブリッドという新たなパワートレインを搭載して魅力を増したレネゲード。モデルライフは長くなってきたがその分熟成されており、クルマとしての出来は悪くない。気になる人は、まずは一度、試乗してみてはいかがだろうか。 ジープ・レネゲードeハイブリッドのスペック 全長×全幅×全高:4255×1805×1695mm ホイールベース:2570mm 車両重量:1470kg(サンルーフ付きは1500kg) エンジン:直列4気筒DOHCターボ+モーター 総排気量:1468cc 最高出力:96kW(131ps)/5250rpm 最大トルク:240Nm(24.5kg-m)/1500rpm モーター最高出力:15kW(20ps)/6000rpm モーター最大トルク:55Nm(5.6kg-m)/2000rpm トランスミッション:7速DCT 駆動方式:横置きFF 燃料タンク容量:48L(プレミアム) WLTCモード燃費:17.7km/L タイヤサイズ:215/60R17 価格:544万円 直列4気筒DOHCターボ+モーターの48Vハイブリッドシステムを搭載する。 中島仁菜

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