【効率至上主義の実力を深掘り】航続距離は600km以上!新型日産リーフは空力、乗り心地、先進ADASなど見所満載

全長は120mm短く、全高は立体駐車場に対応 日本時間6月17日午後9時にワールドプレミアされた、新型『日産リーフ』。開発方針に『効率至上主義』を掲げるが、その技術詳細を深堀りしてみよう。 【画像】7年ぶりのフルモデルチェンジ!新型日産リーフと日産のBEVアリアとサクラ 全169枚 まず、外装と内装のキーワードは『スリークで大胆なスタイリングながら、考えられた室内空間』。 キーワードは『スリークで大胆なスタイリングながら、考えられた室内空間』となる新型日産リーフ。 日産自動車 ボディ寸法は北米仕様で、全長4405mm(日本:4360mm、欧州:4350mm)、全幅1810mm、全高1557mm(日本、欧州:1550mm)、ホイールベース2690mmとなる。第2世代リーフの日本仕様の全長は4480mm、なので120mmも短い。全幅は20mm拡大、全高は立体駐車場への対応を考慮した。 注目されるのが、空気抵抗を表す係数Cd値を0.26 (欧州:0.25)を実現したことだ。 一般的に、EVは高速走行で電費が落ちるという声がある。実際、日産が示した第2世代リーフとの差では、時速100km時の電費が10%低減できているが、その中で空力の影響が大きいという。 空力面での改善では、まずボディシルエットを理想的な空気の流れを生み出すファストバックとした。リアハッチの角度を、技術者の間で理想的と言われる17度を基準に考慮。さらに、ホイール開口部の最小化も空気の整流化に貢献した。 また、ボディ前面ではシーリング性を高めたグリルシャッターを採用、ボディ下面でのカバーを綿密に行い、そしてリアバンパーの形状も最適化している。全体として、スリークなボディ形状になった。 「実際に乗って頂ければ、その差は歴然」 全長が120mm縮小しているが、有効室内長は第2世代レベルを維持した。これはフロントオーバーハングを第2世代の1040mmから200mm短くしたことに起因する。また、ヘッドクリアランスを含めた室内空間の広がりを重視し、リアの荷室容量は420Lを確保した。 次に、ドライビング性能についてだ。車体は『アリア』と基本的に共有する。そのため、リアサスペンションもマルチリンク式となった。これにより、第2世代と比べて縦方向の剛性を28%低減。長距離や悪路でも、快適な乗り心地と静粛性を実現し、ドライバーの疲れを軽減した。 パワートレインは、モーター、インバーター、減速機をひとつに集約した『3 in 1』を採用。 日産自動車 日産関係者は「実際に乗って頂ければ、その差は歴然」と第2世代との差を強調する。 パワートレインは、モーター、インバーター、減速機をひとつに集約した『3 in 1』を採用。コスト削減を狙うため、モーターなどを第3世代eパワーと共通化した。つまり、アリアのモーターとは構造が違う。 また、高剛性のモーターマウントや、モーターマウントインシュレーターの採用によってモーターによる音と振動を大幅に抑えた。開発者は「走行中、モーター音はほとんど聞こえない」と表現するほどだ。 その上で、第2世代からの強みであるアクセル操作に対する素早いレスポンスによる直感的なドライビングを、さらに磨きをかけた。そもそも、他社モデル比較で出足の際の振動は少なかった。さらに、時速80kmからの追い越し加速も伸び感とスムーズさで他社モデルを凌ぐ。 充電効率アップ&インフォテイメント拡充 さて、EV性能で気になるのは航続距離と充電効率だ。 バッテリー容量は2タイプあり、52.9kw(モデル名:B5) と75.1kWh(同B7)を用意。モーター出力とトルクはそれぞれ、130kW/345Nmと160kW/355Nm。最高速度はそれぞれ時速160kmに設定した。タイヤは18インチと19インチ。バッテリーセルを第2世代から刷新し、体積あたりのエネルギー密度を17%上げた。 日産初となる調光ガラスルーフを採用。優れて断熱、遮熱構造が特徴だ。 日産自動車 航続距離はB7 は、社内測定値で日本、欧州は600km以上とかなり長い。 急速充電では、バッテリー温度25度の状態で15分間で約250km以上の航続距離を確保できる。日産の社内実験では、グローバル本社がある横浜から青森まで2回の急速充電を短時間行うことで、ドライバーがストレスなく時間に余裕を持って移動できたているという。 また、ナビゲーションとリンクしてシステムが予定ルートでバッテリーの負荷を考慮。急速充電におけるバッテリーの受け入れ温度等を調整する機能も装備した。 ドライバーのストレス軽減と予防安全の観点では、市街地で前車の走行状況に合わせて自動減速するインテリジェントディスタンスコントロールを採用。すでにスカイラインでも実用化しているが、EVでは回生ブレーキを有効に使える。 そのほか、インフォテイメントでは、グーグル・オートモーティブ・サービスを採用し、ユーザー体験の充実を図った。 新型リーフ、年内の日本仕様登場でより詳しい技術内容が公開となる。 新型日産リーフ(北米仕様)のスペック バッテリー容量(使用可能電力量):52.9kWh/75.1kWh 最高出力:130kW(52.9kWh)/160kW(75.1kWh) 最大トルク:345Nm(52.9kWh)/355Nm (75.1kWh) 最高速度:160km/h 一充電走行距離(社内測定値、75.1kWh): 最大303マイル (EPA)、日本&欧州600km以上 急速充電規格:NACS(日本:チャデモ、欧州:CCS) 全長:4405mm(日本:4360mm、欧州:4350mm) 全幅:1810mm 全高:1557mm(日本、欧州:1550mm) 重量(モデル、装備により異なる):1794-1982kg ホイールベース:2690mm サスペンション:Fストラット Rマルチリンク Cd値(社内測定値):0.26(欧州仕様は0.25) 荷室容量(社内測定値):420L(欧州仕様は437L) タイヤ:F215/55R18 R235/45R19 F&R195/60R18 (欧州仕様のみ) *上記仕様は2025年6月時点のもので、今後変更の可能性あり *各装備については、仕向け地やグレードによって異なる *各モデルの名称は仕向け地などによって異なる *一充電走行距離(航続距離)は認証前の定められた試験条件で行った社内測定値。今後変更の可能性あり デザイン的にも見所の多い新型日産リーフ。日本仕様発表は年内予定となる。 日産自動車

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