ホンダは１７日、自社で開発した小型ロケットの実験機（全長６・３メートル、直径８５センチ）を打ち上げ、高度約３００メートル付近に到達した後、地上に着陸する実験に成功したと発表した。 国内で民間企業がロケットの離着陸実験に成功したのは初めてとしている。 実験は北海道大樹町で同日夕に行われた。機体は約１分間飛行し、目標としていた着地位置から３７センチずれた地点に着陸した。機体は、着陸後に再び打ち上げることができる「再使用型」で、打ち上げのコスト削減が期待されている。自動車の自動運転開発などで培った技術が生かされているという。 今後は、実験で得たデータを踏まえて改良を重ねながら、２０２９年に高度１００キロ・メートル付近の「準軌道」への到達を目指す。小型人工衛星を衛星軌道に運ぶことを想定しているが、事業化については「決まっていない」としている。 ホンダは２１年、人工衛星用の小型ロケット打ち上げ試験の実施を表明していた。再使用型ロケットの開発では、米スペースＸが先行している。
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