ホンダが「“1人乗り”四輪車」世界初公開！ 　ホンダの米国法人は2025年6月17日、ラストワンマイルデリバリー業界を変革することを目的とした新しいB2B事業「Fastport（ファストポート）」の設立を発表し、同事業への展開を通じて、北米および欧州をはじめとするグローバル市場におけるマイクロモビリティ市場へ新たに参入することを明らかにしました。 ホンダが「“1人乗り”四輪車」世界初公開！ 　そして、ドイツ・フランクフルトで開催される「ユーロバイク」（2025年6月25日〜29日）にて、ファストポート初の新モデルとして「eQuadプロトタイプ（以下、イークアッド）」を世界初公開します。 【画像】超カッコいい！ これがホンダの「“1人乗り”四輪車」です！（30枚以上） 　イークアッドは、ライダーがペダルを漕ぐ力を原動力とし、それを電動アシストで補助する1人乗りかつ四輪の配送用マイクロモビリティです。 　ペダル操作を電子的に動力に伝えるペダル・バイ・ワイヤ方式と、ペダル操作を電力で補助するペダルアシスト駆動システムを組み合わせ、力強く滑らかで静粛性の高いゼロエミッション走行を実現。 　電動アシストの動力源として交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:（モバイルパワーパック イー）」を採用しており、簡単に充電済みバッテリーと交換することができ、クリーンで効率的な配送に寄与します。 　さらに、回生ブレーキシステムを搭載しエネルギー効率を高めたほか、オートブレーキホールド機能も搭載し安全性も確保。また、ライダーが快適に走行できるよう、UVカット加工を施したキャノピーに加え、換気ファンや前面を覆うカバーも備えました。 　イークアッドのボディサイズは、スモールが全長3400mm×全幅1000mm×全高2100mm、ラージが全長3650mm×1200mm×全高2100mmの2種類を用意。コンテナサイズは、スモールが長さ1905.5mm×幅975mm×高さ1460mm、ラージが長さ2389mm×幅1216mm×高さ1525mmです。 　車両の全長を用途に応じてカスタマイズすることができ、食料品や、小型荷物から大型荷物まで幅広いサイズ、量の配送に対応することが可能です。 　また、自転車レーンでの走行を想定して設計されており、複雑な交通環境や渋滞が多い都市部での物流のスピードや効率性の向上に寄与することを目指しています。 　最大積載量は、スモールが145kg、ラージが295kg、最高速度はスモール・ラージともに20km／hとなっています。 　加えて、製品の提供だけではなく、ファストポートのFaaS（Function as a Service）プラットフォームと組み合わせた包括的なサービスを提供することで、より効率的でコストパフォーマンスの高い配送業務をサポートします。 　また、バッテリーや貨物ボックスなどの充実した保守・メンテナンス体制を備えるほか、車両の稼働状況やバッテリー残量、走行データを把握することができ、配送業務・管理業務の効率化に大きく貢献します。加えて、ソフトウェアの自動アップデート（OTA）により、継続的に機能の向上を図ります。 ※　※　※ 　ファストポートのゼネラルマネージャー・創設メンバー ホセ・ウィゾグロッド氏は次のようにコメントしています。 「ファストポートチームは、都市部におけるラストマイル配送の課題を解決する、配送バンに代わる、排出ガスゼロの選択肢となるイークアッドの開発に注力してきました。 　イークアッドは、荷物や食料品などを必要な時にすぐ受け取りたいと考える都市生活者のニーズに応える製品です。 　ホンダのデザインおよびエンジニアリングの豊富な知見を生かして開発されたイークアッドは、持続可能な未来の実現を目指すホンダの取り組みを体現するものです」 　イークアッドは、米国オハイオ州の「Honda Performance Manufacturing Center」での生産を計画しており、2026年夏から本格的な量産を予定しています。 　なお、量産開始に先立ち、ファストポートは、北米・欧州の物流・配送企業と連携した実証試験を実施しています。