秋田支局長　関泰晴 　何かの用事でホテルを訪れ、中華レストランを館内で見つけると、ついつい入りたくなってしまう。 　全国各地の「町中華」が注目される昨今だが、「ホテル中華」というカテゴリーがあってもいいと思う。 ランチ限定「ごはんＢＡＲセット」…秋田県産あきたこまちがおかわり自由 　「アキタパークホテル」の中華レストランは、その中でも「良心派」といえる。ランチ限定で大人気の「ごはんＢＡＲセット」（１２００円）はメイン料理を選べ、ごはん、漬物、サラダ、スープ、ドリンク、アイスがセルフサービスでおかわり自由だ。 　メイン料理で最も注文が多い「四川麻婆(マーボー)豆腐」は、１０種以上の香辛料を使って４〜５日がかりで作る独自ブレンドのラー油を利かせた本格的な味わい。ひき肉の下ごしらえにもこだわり、しょうゆ、テンメンジャン、唐辛子などを加えて煮て、しっかりと下味を付ける。 　ニンニクやショウガなどのみじん切りに調味料を加えて炒めてベースを作り、ひき肉を入れ、豆腐を加え、ラー油で味を調えて完成だ。ひき肉の下味がにじみ出て、唯一無二の「うまみ」が引き出される。お好みで辛さも選べるという。 　料理長の高橋忠寛さん（５０）はホテル中華で働いて約３０年のベテラン。「中華は『ごはんに合う』のが一番の良さ。麻婆豆腐を代表とする四川料理は、まさに最高の組み合わせ」と話す。使っている米は地元産「あきたこまち」。物価高騰や米不足に負けず、長年の信頼関係で業者から安定供給を受けて、おいしいごはんを提供している。 こちらもオススメ…五目あんかけ焼きそば 　麺類のメニューも好評で、単品９００円で「ドリンクＢＡＲ」が付く。「五目あんかけ焼きそば」が人気だ。 　開放的で落ち着きのあるレストランで、おなかいっぱいになるまで中華料理を楽しむ——。これぞホテル中華の一つの到達点だろう。つい取材のことは忘れ、年がいもなく、ごはんを一気に３杯も平らげてしまった。 　※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。 ◇ 　国内外の総支局長が、日頃通っている店のおすすめメニューなど、地域の自慢の味を紹介します。 アキタパークホテル 　秋田市山王４の５の１０ 　電話　０１８・８６２・１５１５ 　午前１１時３０分〜午後２時（ラストオーダー午後１時３０分） 　※ディナーは予約制（４人以上、３日前まで） 　無休（年末年始は休み） 　詳細はウェブサイトで。