衆議院の政治改革特別委員会は２０日、企業団体献金のあり方をめぐる法案について、結論を出す時期を明示した与野党の合意文書の取りまとめを正式に見送った。 自民党派閥の政治資金問題を受けた政治改革の議論は、再び結論を持ち越しとなった。今国会で自民党は献金の透明性を高める法案を提出。一方の立憲民主党や日本維新の会などは、献金を禁止する法案をそれぞれ提出していた。 同特別委員会は１８日の理事懇談会で２法案を今国会での採決を見送る方針を確認。翌１９日に各党で継続審議とすることを申し合わせていた。 与野党は当初、３月末までに合意を得られなかったことを受け議論を続けてきた。しかし、野党側の「企業団体献金は禁止」した主張と、存続を前提に規制強化を主張し続けた自民党との間に生じた溝は最後まで埋まらなかった。 立憲の大串博志代表代行はこの日夕方、国会内で報道陣の取材に応じた際「２０２７年１月１日までに合意を得ることを自民党側に提案していましたが、応じませんでした」とコメントした。 報道陣からは衆議院で過半数を超える数を野党で持つ状況の中で、今国会中に企業団体献金の禁止に関する法案が実現できなかった背景について問われた。 「昨年１２月、政策活動費の廃止をしていくことになりました。野党がまとまれば、大きな力を発揮することができることが明きらかの中、この件に関しては、国民民主の玉木さんが『野党がまとまれば企業団金禁止に乗ります』と言われていた。その土壌をつくろうと思って、野党５党派で企業団体献金禁止法案をまとめた。あとは国民民主党さんが乗ってくれれば衆議院を通る、政策活動費と同じような状況までいったが、それができなかったのは残念です」と大串氏は悔しそうに振り返った。 同特別委員会は企業団体献金に関する与野党案を継続審議とすることを決めた。
