【テヘラン＝吉形祐司、カイロ＝西田道成】イスラエル軍は２１日、イラン中部のミサイル格納庫や発射施設などを攻撃したと発表した。 両国の攻撃の応酬は激化しており、イランのシャルグ紙などは２１日、同国保健省の情報として、イスラエルの攻撃開始以降、イランの民間人死者は約４３０人、負傷者は３５００人に上ったと報じた。 イラン中部イスファハンの警察当局は２１日、核施設など計４か所が攻撃されたと発表した。精鋭軍事組織「革命防衛隊」によると、ミサイル施設があるとされる西部ホラマバードで２１日、隊員５人が攻撃を受けて死亡した。イランもミサイル攻撃を続けている。２０日にはイスラエル北部ハイファに着弾し、救急当局によると、少なくとも２３人が重軽傷を負った。 独メディアは２０日、イスラエルのギデオン・サール外相がインタビューで、これまでの攻撃でイランが核兵器を取得する能力を少なくとも２〜３年遅らせたとの見方を示したと伝えた。 イスラエル軍のエヤル・ザミール参謀総長は２０日のビデオ声明で「長期戦に備える必要がある」と述べた。イランが保有する地対地ミサイルが２年後には現在の２５００発から８０００発に増える恐れがあったと指摘し、「先制攻撃を余儀なくさせた」と主張した。
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