恐怖!? トヨタ「ランドクルーザー」盗難“未遂”発生! 犯人は「これじゃエンジンかけられない…」 めちゃ“単純対策”で「阻止」できた! 「ナイスディフェンス」事例で警戒を 茨城

ナイスディフェンス! グッドな「物理ロック対策」で犯人も諦め  茨城県警は2025年6月16日、公式SNSを更新。トヨタ「ランドクルーザープラド」の盗難事件が発生しましたが、これを“阻止”できたと発表しました。  一体何が起きたのでしょうか。また、どうやって阻止したのでしょうか。 画像はイメージです(写真:PIXTA) 【画像】「えっ…!」 これが盗難にあった「ランドクルーザー」です! 画像で見る(20枚以上)  盗難防止装置の普及拡大や防犯カメラの街頭設置などが進み、自動車盗(クルマの盗難)件数も、2000年代中頃のピークから1割以下に減少しています。  しかし、警察庁の最新データによると2024年には自動車盗は6080件もあり、単純計算で1日約17台も盗まれていることになります。  また、今の自動車盗は、「クルマを犯罪に使うためどんなクルマでもいい」というものではなく、「特定のクルマを狙い、中古輸出して金を稼ぐ」という、犯罪の手段だったものからクルマ自体を盗るという目的へと変化しています。  狙われるクルマは海外で人気の車種に集中しており、例えば中東で人気のトヨタ「ランドクルーザー」や「アルファード」、レクサス「LX」「RX」、東南アジア地域で人気のトヨタ「ハイエース」や「プリウス」などがターゲットにされやすい車種です。  三菱ふそうやいすゞ、日野などの大型トラックや、軽トラックも被害にあっており、さらには1980年代から2000年代初頭の国産スポーツカーが世界的に人気になったことで、これらも盗難されています。  犯行に及ぶ地域も集中しており、海に近く、盗難車をコンテナ輸出しやすい愛知県や千葉県、茨城県で特に多発しています。  盗んだあとは即座にナンバープレートを付け替えたり、偽造して追跡から逃れつつも、輸出の拠点となるヤードに持っていきます。つまり、解錠されエンジンを始動された時点で取り戻すことは非常に難しいのです。  ヤードでは、車体丸ごとコンテナ詰めにする以外に、切断して部品扱いで輸出し、現地で組み立てるほか、かつてのように犯罪に使われて、遺棄される場合もあります。  さて、今回茨城県警が発表したのは、ランドクルーザープラド(以下、プラド)の盗難事例でした。  窃盗団は、水戸市内に停まっていたプラドを盗もうとしましたが、走って持ち去られることを「阻止」したといいます。  実は被害車両には「ブレーキペダルロック」が取り付けられていました。県警はこの盗難対策を「ナイスディフェンス!」と評価しています。  ブレーキペダルロックとは、名称の通り、「ブレーキペダルを物理的に固定して踏めなくする装置」のことです。  近年はスマートキーの普及から、エンジン始動はブレーキペダルを踏みながらプッシュボタンを押すという操作が必要になります。ブレーキペダルロックはブレーキペダルの裏側から抑えつけるものなので、電源(イグニッション)はオンになっても、エンジン始動はできません。  これにより、窃盗団はなんとかプラドを解錠できたものの、運転席に座ったら予想だにしないブレーキペダルロックが仕掛けられており、これを破壊したりするのは手間がかかるし、得策ではないと判断したのか、そのまま置いていったということです。  なお茨城県警では盗難防止策として、堅牢な装置で物理的に動かなくする「タイヤロック」「ステアリングロック」、バッテリーを外されても動く「独立型の警報装置」や、ヒミツ操作をしなければエンジン始動ができない「電子制御システムの追加」、盗まれても居場所を特定できる「GPS機器等の搭載」、怪しい人物を録画する「ドライブレコーダーの設置」などを提案。  これら「いずれかひとつ」ではなく、複合的に組み合わせることで効果を発揮するとしています。  公式SNSでは「みんなでやろう自動車盗難防止対策!」と呼びかけています。 ※ ※ ※  今回のプラド事例のように、窃盗団にとってクルマを解錠することは楽勝です。標準装備のセキュリティ装置は簡素なものなので、窃盗団は突破方法を熟知しており、あらゆる手段でクルマを盗むのです。  今の主流の手口は「リレーアタック」や「CANインベーダー」というものがあります。  リレーアタックは、スマートキーから発せられる微弱電波を違法な電波増幅器で「中継(リレー)」するというもので、家屋内などにある離れたキーをクルマの至近にあるように認識させ、ロック解除とエンジン始動を行います。  CANインベーダーは、車体をこじ開けてライトやバンパー裏にあるセンサーやレーダーなどの配線に違法機器「CANインベーダー」を接続し、ハッキングしてロック解除とエンジン始動を行うものです。  こうした巧妙かつ悪質な手口には、「物理的にクルマを出せないようにする」のが一番です。  例えば堅牢なロックを車両に取り付ければ、大きなカッターで音をたてて破壊する必要があるので手間がかかり、見つかるリスクを恐れて手をつけません。  そもそもクルマを停める場所も、機械式立体駐車場など、オーナーでしか出せない場所にするのも有効です。  カバーをかけて車種を隠したり、駐車場に人感センサーライトや防犯カメラを設置することも対策になります。  最近では出先の駐車場で狙われたケースもあるほか、目をつけられて隠しGPSを仕込まれ、保管場所や行動パターンを特定する悪質な窃盗団もいるため、そういった機器がないか、駐車時に怪しい人物やクルマが近づいていないかもチェックするとよいでしょう。

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