22日、7年ぶりに噴火した霧島連山の新燃岳で火山ガスが急増したことなどから気象庁は23日夕方、噴火警戒レベルを3の「入山規制」に引き上げました。火口から3キロの範囲で警戒を呼びかけています。 鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の新燃岳では22日午後、7年ぶりとなる噴火が発生しました。 気象庁は23日の現地調査で火山ガス（二酸化硫黄）の測定をおこなったところ、先月15日は検出されなかった火山ガスの1日あたりの放出量が4000トンとなり急増していることが分かりました。 また、衛星を使った観測では新燃岳の深部の膨張を示すと考えられる、わずかな伸びが認められるということです。 こうしたことなどから、気象庁は午後6時30分に5段階の噴火警戒レベルをこれまでの2から3の「入山規制」に引き上げました。 会見を行った気象庁の平 祐太郎火山監視課長は、火山ガス増加の要因について、「きのうの噴火によって火道（マグマの通り道）が通りやすくなったことが考えられる」と説明しています。 さらに新燃岳で噴火が発生し火山活動が活発だった7年前の2018年3月には1日あたり3万4000トンの火山ガスを観測しています。 気象庁は、新燃岳の火口からおおむね3キロの範囲では大きな噴石に警戒し2キロの範囲では火砕流にも警戒するよう呼びかけています。 また、これまでの噴火では少し離れた場所で爆発にともなう空気の振動で窓ガラスが割れたこともあるとして、注意してほしいとしています。
もっと
