女子児童の盗撮画像をSNSで共有した疑いで、名古屋の小学校教員が逮捕された事件。きのう夜、学校では保護者を集めた説明会が開かれ、不安や怒りの声が相次ぎました。 【写真を見る】「校内に隠しカメラはないのか?」保護者説明会は紛糾 小学校教員による女子児童盗撮・SNS共有事件で不安広がる 名古屋 (学校関係者) 「信頼がすべて崩壊したという前提で、これから新しく信頼していただくための取り組みをしなければいけない」 事件を受け、昨夜急きょ開かれた臨時の説明会。保護者からは今後の学校生活への不安が相次ぎました。 容疑者から「警察の呼び出しがあるかもしれない」と話があった 逮捕されたのは、名古屋の市立小学校教員、森山勇二容疑者42歳。女子児童の下着を盗撮し、秘匿性の高いSNSのグループチャットで共有していた疑いが持たれています。逮捕の直前、本人はこう話していました。 (森山容疑者が勤務していた小学校の校長) 「『警察の呼び出しがあるかもしれない』と話があった。そのときに森山が言ったのは『何が何だかわからない』というような感想」 森山容疑者は、校長・教頭に次ぐナンバー3の「主幹教諭」。現場教員のリーダー的な立場で、保護者からの信頼も厚かったといいます。しかしその一方で過去には不審な行動も目撃されていました。 「着替えを終えると 廊下で容疑者に出くわすことが何度かあった」 (校長) 「『着替えの部屋から出たときに、廊下で森山容疑者に出くわすことが何度かあった』と言っていた保護者がいた。複数いた」 児童の日常を保護者に定期的に伝える「学校だより」。 森山容疑者が3年ほど前から制作を担当し、掲載する写真の撮影も行っていました。子どもたちにカメラを向ける機会は、日常的にあったのです。 どの子が写っているかは「分かっても言えない」 (保護者説明会の出席者) 「めちゃくちゃ良い先生だった。私と娘にとっては。怒りと不安しかなくて。娘に何かあったらと…」 「この学校の卒業生なので、事件が起きると不安と怒りがある」 「自分の子が写っているのか知りたいが『言えません』『分かっても言えません』と」 きのうの説明会で保護者から相次いだのは、もう学校は安全なのかという不安の声。「校内に隠しカメラはないのか、もう危険な人はいない?」という問い学校側は。 (学校側) 「きのう(25日)授業後、全職員で細かい所まで全て確認した。結果としては発見はありませんでした」 保護者からはさらに「無かったで納得できますか?全部荷物を外に出してやっていただきたい」との声。 専門家による徹底調査を求める声が上がり、学校側は教育委員会に相談すると回答しましたが、保護者の学校への不信感は募ります。 「教師を信じちゃダメってことでしょ」体育の授業は中止に 保護者の「本当に他の職員は安心できるのか、徹底的に調べてほしい」という声 に対して学校は。 (学校側) 「私も絶対この学校に(容疑者の)仲間がいませんとは100%断言できない。信じることしかできない。我々は精一杯できることをして、子どもが少しでも学校生活を今まで通り送れるよう頑張っていく」 また保護者から、プールなど着替えを伴う体育の授業について心配の声も上がり、学校はきょう予定されていた体育の授業を中止しました。 (保護者説明会の出席者) 「疑ってかかるべきじゃない?実際に事件があったんだから。もともと森山先生も良い先生だと言われていたから。だったら教師を信じちゃダメってことでしょ」 教育現場への信頼そのものを揺るがす事態となった教師による盗撮事件。警察は、森山容疑者を含め、10人ほどいるとされる画像を共有していたグループの実態解明を進めています。