次々と議員連盟を発足させて 上川陽子前外務大臣が再び動き出した。 自民党の麻生太郎最高顧問から「新しいスターだ」と持ち上げられ一躍脚光を浴び、昨年秋の総裁選では女性初の総理大臣を目指して出馬した。だが、出馬9人中7位の得票数しか得られず惨敗。その後は重要な役職にも就かず、党内でも目立った動きはなかった。 しかし、ここに来て急激に動きを活発化させているという。 「上川さんが次々と議員連盟を発足させ、国会議員の有志を集めて勉強会を開いているんです。次期総裁選への仲間集めと見られています」（全国紙政治部記者） 4月には「経済外交に関する議員連盟」、5月には「未来創造人材のための国際ゲートウェイ推進議員連盟」を立ち上げ、自ら会長に就任した。また国会議員の有志を集めた勉強会では提言をとりまとめて、所管する各大臣に手渡したりと存在感を発揮し始めた。 なぜこれほど自らのアピールに躍起になっているのか。 「あの女性議員」へのライバル意識 前出の政治部記者が説明する。 「高市早苗さんへのライバル意識ですよ。高市さんは麻生さんに直談判し、5月に『自由で開かれたインド太平洋戦略本部』を始動させました。集まったメンバーは萩生田光一元政調会長や茂木敏充前幹事長、古屋圭司元国家公安委員長など非主流派の面々と、前回総裁選で高市さんを支持した議員ばかり。次期総裁選への足場固めなのではないかともっぱらの噂です」 7月に行われる参院選の結果如何では石破総理が退陣し、すぐに自民党総裁選という流れになる可能性も十分に考えられる。「女性初の総理大臣」を目指す上川氏としては、高市氏に先を越されまいと必死なのだ。 そんな上川氏が気に病んでいるのは、高市氏が麻生氏を後ろ盾にして、連携をアピールしたことだ。 「上川さんは昨年の総裁選で麻生派から多くの推薦人を得て、ようやく出馬にこぎつけた。次の総裁選で麻生さんの協力を得られなければ。出馬自体が難しくなる。焦るのも当然だ」（自民党中堅議員） 総裁選で上川氏を推薦した牧原秀樹元法務大臣や小島敏文前衆議院議員は、その後の衆院選で相次ぎ落選している。このままでは総裁選に出馬するために必要な20人の推薦人確保すら目途が立たない。 そこで上川氏が麻生氏に代わる後ろ盾として、最近すがっているのが岸田文雄前総理だという。 「上川さんは事あるごとに岸田さんに連絡を入れるそうで、『未来創造人材のための国際ゲートウェイ推進議連』を発足させる際にも、岸田さんに直談判して顧問になってもらった。上川さんとしては、次期総裁選では岸田さんに後押ししてもらいたいのでしょう」（自民党関係者） 参院選を前にして、早くも次の総裁選に向けて女同志の火花が散っている。 【もっと読む】『高市早苗が漏らした夫の介護の苦労「帰ってきたら、食べこぼしがいっぱいあって…」』 【もっと読む】高市早苗が漏らした夫の介護の苦労「帰ってきたら、食べこぼしがいっぱいあって…」