千葉県教育委員会が１２日発表した２０２６年度春採用の公立学校教員採用試験の志願状況で、「小学校」の志願者の倍率が１・５倍と、前年度を０・１ポイント下回って平成以降で最低だった。 全体の志願倍率も２・５倍と、依然として低調だ。 合同で選考を実施する県教委と千葉市教委がまとめた。発表によると、募集人数約１７００人（前年度比２００人減）に対し、志願者数は４２３２人（同３２８人減）だった。募集人員減の影響で、全体の倍率は平成以降では最低だった前年度を０・１ポイント上回った。 採用種別ごとに見ると、「小学校」は約７１０人の募集に対し、志願者は１０７５人にとどまり、前年度を０・１ポイント下回った。一方、約７４０人を募集した「中学校・中高共通」の志願者は２２８６人で、倍率は３・１倍。前年度より０・３ポイント増加した。 「特別支援教育」は約１６０人の応募に対し、志願者は２９５人で倍率は１・８倍だった。約５０人を募集する「養護教諭」には３８４人の志願者がおり、倍率は７・７倍だった。 県教委は、大学３年生を主な対象として第１次選考を前倒しで受験できる「ちば夢チャレンジ特別選考」を実施したり、奨学金返済の肩代わり事業を行ったりし、教員志願者の確保に力を入れている。ただ、出産や病気などで休職した職員の欠員を補充できない「未配置」が、県内の公立小中学校（千葉市立を除く）で３０８人（今年３月１日時点）に上るなど、教員不足は深刻化している。 県教委教職員課は「働き方改革に引き続き取り組み、働きやすい職場づくりを進めていきたい」としている。
もっと
