7歳の娘と5歳の息子をママで、子育て中の笑いや涙を漫画化して ブログ や インスタグラム （ ＠yuihanada7 ）で発信している漫画家・イラストレーターのはなゆいさん。仕事と育児の両立に奮闘する日々の中で、子どもたちから学んだことや思わず笑ってしまったことなどをユーモアあふれる漫画でお伝えしています。 今回は、約1年前に亡くなった愛犬に関するエピソード。物心ついたときから身近な存在で、暮らしを共にしながら育ってきたため、子どもたちは愛犬の旅立ちに大変ショックを受け、思い出話などもタブーとなっていたというはなゆい家。そんななか、偶然にも愛犬の写真を目にした子どもたち。その後の行動にはなゆいさんはとても驚いたと言います。詳細を綴っていただきました。 悲しみのあまり愛犬の話を嫌がる子どもたち みなさん、こんにちは。小学生と幼稚園児を子育て中のはなゆいです。今回は、我が家の大切な家族だった愛犬・ぼんちゃんとのお別れと、それから1年後のお話をお届けします。 我が家には、ぼんちゃん（本名イエボン）という名前の、女の子のトイプードルがいました。子どもたちが物心ついたときにはすでに身近にぼんちゃんがいて、いっぱい遊んで、共に育ってきた存在でした。 しかし、娘の喘息とアレルギーが悪化したことがきっかけで、一時的にぼんちゃんを実家で預かってもらうことに。「夏には迎えに行こうね」と話していた矢先、体の弱かったぼんちゃんは旅立ってしまいました。 お墓を作り、2人へぼんちゃんが亡くなった経緯を聞かせました。しかし、悲しみがあまりに深い2人は、ぼんちゃんの話をそれ以上しようとすると「やめて」と拒絶。ショックで死を受け入れられない様子でした。その日以降、我が家ではぼんちゃんの話題を避けるようになりました。 あれから1年……思いがけないタイミングで、アレクサの画面にぼんちゃんの写真が表示されました。その時、子どもたちがとった行動に、私は思わず言葉を失ったのです。 愛犬と過ごした経験が今も活かされている 愛犬のぼんちゃんがいる暮らしが当たり前だったまる子とおーちゃんにとって、ぼんちゃんはただのペットではなく「家族」の一員でした。 今も街中で似た犬を見かけると、駆け寄っていって「ぼんちゃんかも!?」と確認します。そして飼い主の方に「触ってもいいですか？」「なんて名前ですか？」と、物怖じすることなく話しかけます。 そんな姿を目にするたびに、「私は大人になるまで犬との距離のとり方すら知らなかったのに」と驚かされています。 ちなみに飼い主の方から「あなたたちも犬を飼ってるの？」と聞かれるほど、犬の触れ方や距離感の取り方が2人とも手慣れたもの。ぼんちゃんと過ごした経験は、今も彼らの中で活かされていることが実感できます。 ぼんちゃんはもうこの世界にはいない。でも、子どもたちの心の中では今も生きていて「日々そばにいる」。それを最も強く感じたのが、「ぼんちゃんを天国で幸せにしてください」と、2人が雛人形に向かって、自然と手を合わせていた瞬間でした。 誰が教えたわけでもないのに、2人が表した「祈り」という行為。“つながりたい”という気持ちが湧いたときに自然と導かれる、心の行き先なのかもしれませんね。このことに気づかせてもらえた、とても静かであたたかな1日でした。 「先に寝てていいよ」眠くて仕方ないはずなのに５歳息子がすぐに寝ようとしなかった理由