【カンザスシティー（米ミズーリ州）＝帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は２８日（日本時間２９日）、敵地でのロイヤルズ戦に投手兼１番指名打者で先発し、右肘手術を経て投手復帰３戦目で初めて二回まで投げ、打者７人に対して１安打無失点、１奪三振、１四球だった。 球数は２７球。一回にメジャー自己最速となる１０１・７マイル（約１６３・７キロ）をマークし、「打たれたくないという気持ちの方が先行して、自然に上がってしまっている」と振り返った。 打者としては４打数無安打。八回の守備で指名打者を解除して野手が登板したため、交代となった。ドジャースは５—９で敗れ、連勝が５で止まった。 一回、安打と四球で一死一、二塁となった場面。大谷は４番パスクアンティノに９９・２マイル、１００・２マイルの直球を続けて追い込み、３球目、メジャー自己最速の１０１・７マイルの内角直球で詰まらせ、二ゴロ併殺に仕留めた。パスクアンティノは「スイーパーを待っていたけど、投げてこなかった。直球を３球投げてきて驚いた。ダブルプレーになったので、彼はうまくやった」と舌を巻いた。 ２７球のうち、３球が１００マイル超え。９９マイル台が２球、９８マイル台が３球で、大谷は「実戦で早めに投げることによって、そういう球速帯に慣れていくのはいいこと。今日一つ良かったところ」と手応えを語った。 ロバーツ監督は球速について、「競争心は取り除けない。ちょっとしたプレッシャーがあった時に、１００マイルを出して打者を力でねじ伏せようとする」と評した。
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