27日、観測史上最も早い「梅雨明け」が発表された西日本の各地。一方で東日本の梅雨明けのタイミングは…。記録的な暑さで “異例の6月”から、梅雨シーズンが短くなることでの今夏の影響などについて、伊藤気象予報士が解説します。【バンキシャ！】 ◇◇◇ 桝太一 キャスター 「気象予報士の伊藤さんに、暑さについて詳しくうかがいます。お願いします」 伊藤宏幸 気象予報士 「よろしくお願いします。まず、29日の最高気温を振り返りますと、東京都心では最高気温32．6℃を記録し、また真夏日になりました」 「全国では30℃以上を記録した地点は、全国で6割以上の577地点以上ということで、8日ぶりに500地点を超えたということになりました」 桝キャスター 「27日には西日本各地で、早い梅雨明けを迎えましたが、東日本の梅雨明けは今後どうなりそうでしょうか」 伊藤 気象予報士 「週間予報、まずは梅雨明けした西日本から見ていきます。ずらっと晴れマークが並んでいます。この先、夏空です。ただ局地的な雷雨には注意が必要です。」 「気温に注目して見てみますと、30日は鳥取で35℃、1日は大阪と鹿児島で35℃と猛烈な暑さになりそうです。そのほかの各地も33℃、34℃とこの先、厳しい暑さです」 「最低気温も25℃前後ということで、熱帯夜のところが多くなりそうですから、引き続き、熱中症には十分な注意が必要です」 「そして桝さんの質問にありました東日本・北日本ですが、30日・1日と、東日本、晴れマークはあります。まだ天気は安定しません」 「大気の状態が不安定になりますので、雷雲が発達しやすく、局地的な激しい雨や大雨には注意が必要です」 「そして、週の中頃になりますと、曇りや雨が多くなります。ただ、梅雨前線の曇りや雨というよりも、湿った空気や寒気の影響での曇りや雨、不安定な天気ということになりそうです」 「さらに先、5日・6日は晴れマークがついています。このさらに先が、安定して晴れるようになってくると、東日本でも梅雨明けの可能性が出てくるということになります」 桝キャスター 「もし仮に、このタイミングで梅雨が明けても平年よりも早いですか？」 伊藤 気象予報士 「関東甲信や東海では、平年の梅雨明けが7月19日ごろなので、このタイミングで明けるとやはり、かなり早くなる可能性があります」 桝キャスター 「全国的に梅雨明けが早いと、たとえば水不足の心配もあるのでしょうか？」 伊藤 気象予報士 「はい。こちらは気象庁が発表した、向こう1か月の降水量の見通しを見てみますと、この先、関東など東日本の太平洋側では、平年並みか少ない予想。西日本や北陸では、平年より少ない予想となっています」 「本来ですと、まだ雨を貯える、貯めていく時期ですが、早い梅雨明けとなり、この先も雨が少ないということは、いずれは水不足の可能性が出てきてしまうかもしれません」 「そして、気温は全国的に高温の傾向で、真っ赤になっています。7月に気温が高いということは、真夏の暑さが早くやってくるということになります。暑い時期が長く続くことになりますので、熱中症や農作物の管理に十分な注意が必要です」 ＊2025年6月29日放送「真相報道バンキシャ！」より