東京・池袋の「サンシャインシティ」に入る法律事務所で、男性がナイフで刺され死亡しました。逮捕された男は「我慢の限界が来た」と話しているということです。 　　　　◇ 殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、渡辺玲人容疑者（50）です。男性をナイフで刺し、殺害しようとした疑いが持たれています。 渡辺容疑者 「気がついたら包丁で刺していた」 1日正午前… 通報 「会社の従業員が男に刺された」 事件があったのは、東京・池袋駅近くの複合施設内。オフィスなどが入る高層ビル「サンシャイン60」の31階です。 警視庁によりますと、現場はこのフロアにあるアディーレ法律事務所の事務室。勤務中だった芳野大樹さん（36）が座って仕事をしていると、渡辺容疑者が後ろから近づき突然刺したとみられます。芳野さんは、喉のあたりを複数回刺されたということです。 当時の状況について、渡辺容疑者は「被害者の男性の首元を自宅から持参したナイフで1回刺しました。刺した後に被害者の男性に抵抗されたので、再度、首か手首か分かりませんが、何度か刺した感覚がありました」と話しているということです。 芳野さんは病院に搬送後、死亡が確認されました。 そして1日夜、新たに、渡辺容疑者は現場となったアディーレ法律事務所で働いていて、芳野さんとは同僚関係だということが分かりました。 渡辺容疑者 「以前から恨みを持っており、我慢の限界が来た」 渡辺容疑者は事件直後、現場から600メートルほど離れた池袋駅東口交番に自ら出頭。その際、リュックから凶器とみられる血痕が付いた折りたたみ式のナイフを取り出したといい、ほかにも2本のナイフを所持していたということです。 事件が起きたのは午前11時45分ごろで、ビルの31階から徒歩でおよそ600メートル離れた交番に出頭したのが午前11時56分。事件後わずか10分ほどでこの距離を移動したことになります。 交番で渡辺容疑者の様子を見たという女性に話を聞きました。 交番で渡辺容疑者の様子を見た人 「交番の前に警察の方が10〜15人くらいいて、結構物々しい雰囲気だったので。車のサイレンがいきなり鳴り出して何かなと思ったら、車の中に誘導されている状態でした。抵抗はしてなかったと思います」 調べに対し、渡辺容疑者は「ただ私は、被害者を刺して殺そうと思ったのではなく、痛みを味わわせたかったのですが、ナイフで刺すということは、結果的に死んでもかまわないと思い、刺しました」と供述しているといいます。 亡くなった芳野さんを知る人に話を聞きました。 芳野さんを知る人 「普通に優しい人。ショック、信じられない、理解できないですよ。仕事仲間が来たとかは見かけないです」 ——トラブルの話は？ 芳野さんを知る人 「全然、全然」 警視庁は、容疑を殺人に切り替え当時の経緯を詳しく調べています。 （7月1日放送『news zero』より）